日頃は、ESET製品をご利用いただき、誠にありがとうございます。
ここでは、夏季休暇中のマルウェア対策に関する注意事項についてご案内しております。
ESET製品の検出エンジン(ウイルス定義データベース)のアップデートについて
ESET製品が使用する検出エンジン(ウイルス定義データベース)は休暇期間に関わらず、日々更新されています。
休暇明けの初回の検出エンジンのアップデートの際は、複数世代分を取得しますので、サイズが普段の数百KBから数MB程度に増加する可能性があります。
※ 検出エンジン(ウイルス定義データベース)のサイズは、お客さまのご利用環境、および、ウイルスの発生状況などにより前後いたします。
休暇明けには、多量のメール受信などの通常とは異なる通信の発生によって、ネットワーク負荷が高まる可能性があります。
必要に応じて、各クライアント端末が検出エンジンのアップデートを行うタイミングを分散させるなどの事前対策をご検討ください。
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長期休暇の前後にやっておきたいこと
長期休暇期間のマルウェア感染や外部からの攻撃は、気が付きにくい傾向にあります。
マルウェア感染を未然に防ぐため、以下を参考に現在ご利用中の環境のセキュリティレベルについても今一度ご確認いただき、必要に応じて対策をご検討ください。
同時に、休暇期間中にマルウェア感染が発覚した場合に備えて、対応方法や関係者への連絡方法などについて確認・周知しておくことも大切です。
更に、最近どのようなマルウェアが流行しているか、情報を得ることは重要です。
今年の一月末より、新型コロナウイルス感染症の流行に便乗するサイバー攻撃が観測されています。政府機関・研究所・保健所などの公的機関や民間企業を装ったフィッシングメールが世界各地で観測されており、中でもダウンローダーが添付されたものと不審なWebサイトへのアクセスを促すものが多いです。
また、コロナウイルス感染症の流行に伴いテレワークの必要性が増していますが、テレワーク環境の脆弱性を足掛かりとした攻撃に対する注意喚起が、JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)からなされています。VPN製品の脆弱性、及びテレワークで使用するサービス・クライアントアプリの脆弱性や適切な設定について確認し、必要であればアップデートプログラムの適用を行ってください。
2020年2月以降しばらく鳴りを潜めていた Emotet が 7月中旬から活動を再開し、感染に繋がるメールを配布しているとの情報が確認されています。Emotetの代表的な活動などについては、2019年10月のマルウェアレポートを参照してください。
IoTデバイス(防犯カメラやルーターなど)を踏み台にした大規模な DDoS攻撃に利用されないように機器を設定することも重要です。ルーターなどの管理画面へのログイン設定を、工場出荷時の設定から変更することを推奨します。
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長期休暇前にやっておくべきこと
システム管理者向け
①セキュリティインシデント(事故)発生時の緊急連絡体制が明確になっているか確認する
②ご利用中のOSやソフトウェア(サーバーを含む)にセキュリティホールがないか確認する
- OSやソフトウェアに最新のセキュリティ更新プログラムが適用されていることを確認する
- 各クライアントPC利用者に向けて最新のセキュリティ更新プログラムの適用を呼び掛ける
<確認が必要なものの代表例>
- Oracle Java
- Microsoft Office
- Adobe Acrobat/Reader
- OS X
- Microsoft Windows / Windows Server
- Internet Explorer
- Adobe Flash Player
- Linux
③各PCのESET製品に最新のウイルス定義データベースが適用されていることを確認する
④OSやWebサービスに設定しているパスワードが、私用のパスワードを使いまわしたものでないこと、強度が適切であることを確認する
■不適切なパスワード例
パスワード例 |
使用を避けるべき理由 |
123456, qwerty, password |
使用頻度が高く、容易に推測できるため |
Alice, Bob, 19800101 |
個人情報から推測できるため |
9671, odtg, QRFV |
文字種と桁数が少なく、総当たり攻撃に対して弱いため |
computer, permission |
辞書を用いる攻撃に対して弱いため |
⑤重要なデータのバックアップをおこなう
⑥不要なサービスは無効にし、各種サービスへのアクセス権限は必要最低限に抑え、休暇中に使用しないPCの電源を切る
⑦ルーターや監視カメラなどの機器管理画面へのログイン設定を、工場出荷時の設定から変更する
クライアントPC利用者向け
①セキュリティインシデント(事故)発生時の連絡先を確認する
②OSやWebサービスに設定しているパスワードが、私用のパスワードを使いまわしたものでないこと、強度が適切であることを確認する
■不適切なパスワード例
パスワード例 |
使用を避けるべき理由 |
123456, qwerty, password |
使用頻度が高く、容易に推測できるため |
Alice, Bob, 19800101 |
個人情報から推測できるため |
9671, odtg, QRFV |
文字種と桁数が少なく、総当たり攻撃に対して弱いため |
computer, permission |
辞書を用いる攻撃に対して弱いため |
③重要なデータのバックアップをおこなう
④休暇中に使用しないPCの電源を切る
⑤業務で使用しているPCやスマートフォンを持ち出す際には、所属組織のルールを十分に確認し、それに従って利用する。在宅勤務などで自宅に会社PCを持ち帰っている場合、他人の目に触れるところに放置しない等、注意する
⑥スマートフォンの盗難や紛失に備え、暗号化やパスワード設定をおこなう。必要に応じてESET Mobile Security for Androidなどの「リモートワイプ機能」を設定し、リモートでデータを消去できるよう準備しておく。
<ESET Mobile Security for Androidにおける、リモートワイプの手順>
リモートワイプを利用するには、SMS経由でコマンドを送信します。
下記のコマンドを本文に入力し、対象のスマートフォンにSMSを送ります。
eset wipe (password)
※(password)の部分には、ESET Mobile Security for Androidで設定したパスワードを入力します。
長期休暇明けにやるべきこと
システム管理者向け
①各PCのESET製品の検出エンジン(ウイルス定義データベース)を最新に更新する
②ご利用中のOSやソフトウェアについて、新しいセキュリティ更新プログラムが公開されていないか確認する
<新しいセキュリティ更新プログラムが公開されている場合>
- 最新のセキュリティ更新プログラムを適用する
- 各クライアントPC利用者に向けて最新のセキュリティ更新プログラムの適用を呼び掛ける
※ なお、8月12日にマイクロソフト社によるセキュリティプログラムの公開が予定されていますので、ご注意ください。
③社内におけるウイルス感染の有無を確認する
- ESET Security Management CenterでクライアントPCを管理している場合は、「脅威」セクションを確認する
- 電子メールなどによる通知機能を利用している場合は、休暇期間中のメールを確認する
④アクセスログを確認する(監査ログを取得している場合)
⑤休暇期間中のセキュリティに関するニュースを確認する
クライアントPC利用者向け
①各PCのESET製品の検出エンジン(ウイルス定義データベース)を最新に更新する。溜まったメールの受信前に行うのが効果的
②新しいセキュリティ更新プログラムが公開されている場合は、最新のセキュリティ更新プログラムを適用する
③休暇期間中に社外に持ち出したPCを社内ネットワークに接続する際や、社外で作成したデータを取り込む際は、事前にウイルスチェックを行う
④休暇期間中に受信したメールには細心の注意を払い、不審なメールに添付されているファイルを実行したり、本文中のリンク先にアクセスしたりしない