ダークウェブとは通常のウェブブラウザーでアクセスできず、秘匿性が高いウェブサイト
検索エンジンではヒットしないウェブサイト全般のことをディープウェブと呼ぶが、ダークウェブはその一部に分類される。ディープウェブは通常のWebブラウザーでもアクセスできるが、ダークウェブには、通常のWebブラウザーではアクセスできない。ダークウェブにアクセスするためには、特定のソフトウェアや特殊な設定が必要となる。ダークウェブを含むディープウェブの情報量は、普段私たちが目にする検索エンジンでヒットできるサイトと比較し、数百倍規模のデータ量があるといわれている。
匿名性の高さが不正の温床に
ダークウェブはもともと通信の秘匿性を確保するために米国海軍により開発された「Tor(トーア)」という技術をベースに登場した。その匿名性の高さ、行動履歴を隠すことができるというアクセスの特殊性と、匿名性の高さで知られる暗号資産(仮想通貨)の普及により、通信と決済の両面で秘匿性の高い環境が実現したことで普及が加速するに至った。
違法な商品の取引や犯罪を助長する情報の温床として知られ、日本ではダークウェブのことを「闇サイト」と訳されることが多い。実際に個人情報やクレジットカード番号、各種サイトのログインIDとパスワードなどが、ダークウェブでは普通に取引されている。そのほか、迷惑メール用のプログラムや不正アクセスに必要なツール、マルウェア作成のツールキット、ソフトウェアの脆弱性に関する情報などもやりとりされており、問題視されている。