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ハッキング
英語表記: Hacking

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ハッキングとは高度な技術を使ってハードウェアやソフトウェアを分析・把握する行為


ハッキング(英:Hacking)とは、ハードウェアやソフトウェアのソースコードを分析し、高度な技術を用いてその仕組みや性質を理解・把握しようとする行為のこと。ソフトウェアのリバースエンジニアリングや、ハードウェアを分解して模倣する行為などは、典型的なハッキングといえる。もともとハッキングの語源は英語の「hack」で、たたき切る、切り刻む、といった乱暴な行為だけでなく、「うまくやる、やりきる」という意味も指し、リバースエンジニアリングをやり遂げたことをハッキングと呼んでいた。しかし後術の「クラッキング」と同一視されるようになり、破壊を伴うコンピューター上の解析や改変といった行為を、ハッキングと呼ぶようになった。

ハッキングの目的

ハッキングをおこなう人たちのことをハッカーと呼ぶ。ハッカーと聞くと、社会に害を与える悪いイメージを持つかもしれないが、ハッカーの行為の根本にあるのは、ハードウェアやソフトウェアを詳細に分析し、理解することにある。ハッキングには、違法行為となりかねないリバースエンジニアリングや破壊行為を伴うが、それらはハードウェアやソフトウェアを理解するための手段に過ぎない。セキュリティに関する豊富な知識と高いスキルを有し、防御側で攻撃に対処する人材は「ホワイトハッカー」と呼ばれる。近年では、ハッカー出身でホワイトハッカーに転じる人も一定数おり、積極的に採用に動く企業もある。

ハッキングとクラッキングの違い

一方で、高い技術力を悪用し、ハッカーと同様の手法を用い、悪意のある犯罪行為におよぶことをクラッキングと呼ぶ。クラックには、割れる、砕けるといった意味から派生し、強盗が破壊して侵入する、という意味でも使われる。こうした表現がコンピューターの世界でも応用され、壊れて元に戻せない悪質な行為をクラッキングと呼ぶようになった。クラック行為をおこなう技術者をクラッカーと呼ぶ。ハッキングもクラッキングも、高度な技術を活用し、違法行為になりかねない手法を使うことから、両者を混同することが多い。しかし、ハッキングが人間の探求心を満たすための行動に限定されるのに対し、クラッキングは犯罪行為である点で大きく異なる。クラッキングの代表例としては、ウェブサイトの改ざんや企業システムへの不正侵入、情報窃取などがあり、サイバー攻撃の手段として用いられている。

 

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