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特集 | ビジネスやITの最新動向/技術についてセキュリティ観点からレポート

ノートパソコンのWebカメラをテープでふさぐのは、セキュリティ効果になるのか

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IP電話やSNSなどで、お互いの映像を見ながらチャットや会議を行うことは、それほど珍しいことではなくなった。だが中には、そのためのデバイスであるWebカメラをテープなどでふさいでしまっている人も、実は少なくはない。FacebookのCEOもまた、どうやらその一人のようである。

この記事は、ESETが運営するマルウェアやセキュリティに関する情報サイト「Welivesecurity」の記事を翻訳したものである。

情報漏えいを防ぐための4つのキーポイント

2016年6月、FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏のFacebookの投稿内容が、あまり喜ばしくない理由で、突然注目を浴びた。

もともとは、インスタグラムの利用者が増えて5億MAU(=月間アクティブユーザー)に達したことを喜んでいる内容である。ところがこの偉業はすぐさま、別の話題にとって代わられてしまった。

投稿された画像にはうれしそうな顔をしているザッカーバーグ氏の背景に、彼のノートパソコンが写り込んでいる。

一見、おかしなところはない。しかし、より細かに見てみると、ザッカーバーグ氏のMacbookのWebカメラとオーディオジャックがテープでふさがれていることが分かる。

言うまでもなく、こうしたセキュリティへの慎重なアプローチは、かなりネット上で物議をかもし、彼がそうしている理由の憶測なども、あれこれと語られる始末である。

しかし、このようなセキュリティに関する「工夫」は、それほど目新しいことではない。ただし、極めて慎重な行為であるとは言えるかもしれない。例えば2016年4月には、FBI(連邦捜査局)の長官であるジェームズ・コミー(James Comey)氏が、Webカメラにテープを貼っていることを明かしている。オハイオのケニオンカレッジのスピーチで、「ニュースでそうしている人のことを知り、真似した」と語っている。

「ええ、テープを貼りました。個人所有のノートパソコンにです。私よりもセキュリティに詳しい人物がカメラにテープを貼っているのを見たのです。だから私もカメラにテープを貼ったのです」

サイバー犯罪の現実は、例えばこういったエピソードとして語られる。つまり、ノートパソコンのWebカメラのような遠隔でアクセスを試みようとする仕組みを、スパイのためのツールにしてしまうのである。

これはよく遠隔操作を可能にするツール「RAT」と呼ばれる不正コードを使って行われる。

ESETのセキュリティ研究者であるスティーヴン・コッブ(Stephen Cobb、ESETシニアセキュリティ研究者)によれば、RATの継続使用は、ある意味では既存の倫理への挑戦であるが、ウイルス対策ソフトを最新の状態に保っておかなければならない理由の一つになるという。

ニューヨークタイムズ紙のキャティ・ロジャーズ(Katie Rogers)氏がESETに尋ねたところによれば、ESETのセキュリティ研究者のリサ・メイヤーズは、ノートパソコンのWebカメラについて「セキュリティ会議を歩き回れば、カメラを覆っていないデバイスを簡単に見つけられるだろう」と記している。

Webカメラをカバーするのは、ESET公式セキュリティニュースブログ「WeLiveSecurity」の読者の間では一般的なことである。アンケートの結果では、44%の回答者がPCに埋め込まれたカメラを覆っている。

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