2014年12月のランキングではWin32/TrojanDownloader.Wauchosが引き続きトップを獲得しました。この脅威の詳細な解説については、次のURLをご覧ください。
http://virusradar.com/en/Win32_TrojanDownloader.Wauchos/detail
次点も先月と同様にHTML/Refreshでした。この脅威の詳細な解説については、次のURLをご覧ください。
http://virusradar.com/en/HTML_Refresh/detail
影響を最小限に抑えるために組織は、所有するソフトウェアやハードウェアが正式な「サポート終了日」を迎える前からライフサイクル管理に対しもっと注意を払い、より新しいバージョンのプラットフォームへの移行計画を策定しておくことが重要となります。旧バージョンのソフトウェアやハードウェアの切り替えが難しい場合は、ベンダーと連携し、サポート期間を延長するための計画を立てる必要があります。
続いて、ここ数年でもとりわけ深刻な問題が確認された2014年の脅威に話題を譲りましょう。まず発覚したのは、多くのWebサイトやネットワーキングギア、VPNなどに影響を及ぼすOpenSSLの脆弱性「Heartbleed」です。続いてOpenSSL 3.0の実装に存在する脆弱性「POODLE」。こちらはデータの復号化を可能とします。さらに、UNIX系のシステムでは「Shellshock」という重大なバグも報告されています。
上記の欠陥を突く攻撃には、注目に値する共通点があります。それは、どれもMicrosoft Windows固有の脅威ではないという事実です。そして見方を変えれば、サイバー犯罪者がWindows以外のプラットフォームにも攻撃の手を伸ばし始めたとも言えます。
では、AndroidやAppleはどうでしょうか。被害は局所的ですが、Mac OSXとiOSを狙う2つの高プロファイルの攻撃、SSLの脆弱性「gotofail」を突く攻撃とクロスプラットフォーム型マルウェアの「WireLurker」が確認されています。Androidに関する問題の大半は、サードパーティーのアプリストア、または中国やロシアのアプリと関係があります。Googleの公式ストアであるGoogle Playは基本的には安全と言えますが、ユーザーにとって望ましくない動作をする可能性のあるアプリケーション(PUA)やアドウェアなどの問題も抱えています。
このレポートの締めくくりとして、組織のセキュリティに関する問題に対処するIT担当者向けのアドバイスをご紹介します。大事なのは、アップデートやパッチ適用を必ず実行してセキュリティを常に最新の状態に維持する取り組みです。そのためには、ベンダーからのアドバイザリをこまめにチェックし、勧告に従います。また、評価の高いセキュリティニュースサイトを閲覧して、最新のセキュリティ動向を把握しておくことも重要です。ESETでも、研究者が執筆したセキュリティ関連の記事( www.welivesecurity.com)やVirus Radarによるセキュリティ脅威のリアルタイム監視結果を公開していますので、ぜひご覧ください。
引き続き、オンライン上では安全な行動を心掛けてください。
ThreatSense.Netは、世界中のESETソリューションのユーザーからのデータを活用するESETのクラウド型マルウェアデータ収集システムです。このシステムにより、世界中のマルウェアの性質と分布範囲に関するリアルタイムかつ正確な情報をESETのウイルスラボの専門家が常に入手できるようになります。脅威や攻撃経路、パターンの細かい分析を基に、ESETはすべてのヒューリスティックとシグネチャのアップデートをチューニングし、明日の脅威からユーザーを保護します。
1992年に設立されたESETは、個人や企業向けにセキュリティソリューションを提供するグローバルプロバイダーです。業界屈指のプロアクティブなマルウェア検出機能を備えたESETのNOD32アンチウイルスは、Virus Bulletin誌の「VB100アワード」の最多受賞記録を保持しており、1998年に同テストが開始されて以来、In-the-Wildワーム/ウイルス(実際に感染報告があるワームまたはウイルス)を1つ残らず検出しています。
ESETは、スロバキアのブラティスラバに本社を、米国のサンディエゴ、アルゼンチンのブエノスアイレス、チェコ共和国のプラハに事業所を構えているほか、世界160カ国にまたがる広範なパートナーネットワークを形成しています。2008年には、ポーランドのクラクフに研究センターを新たに開設しました。ESETは、ヨーロッパ、中東、アフリカにおいて最も急成長を遂げているテクノロジー企業の1社として、Deloitteの「Technology Fast 500」に選出されました。
この情報は、ThreatSense.net(※)の情報を元に作成しています。
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