「暗号化」というのは、実際には何をしているのでしょうか?

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この記事は、ESETが運営するマルウェアやセキュリティに関する情報サイト「Welivesecurity」の記事を翻訳したものである。

 

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ネットサーフィンをしているとき、アドレスバーの左横に南京錠のマークが表示されているのをよく見掛けることがありませんか。この鍵のアイコンはセキュリティのシンボルであり、そのWebサイトから別のサイトに送られる情報が暗号化されていることを表しています。

近年、暗号化は頻繁に話題に上がるテーマとなっています。世界中の新聞やWebサイトの1面を飾ることも多くなっています。しかし、それは新しい概念であるわけではありません。事実、データの暗号化というテーマはかねてからしばしば話題として取り上げられてきました。1年以上、10年以上、100年以上、いや1,000年以上の長きにわたっています。

暗号はすでにローマ帝国、ジュリアス・シーザーの時代に使われていました。シーザーはアルファベットの最初の3文字(A、B、C)を最後の3文字(X、Y、Z)に置き換えるといった具合にアルファベット順に3文字分ずつシフトし、部下の将軍たちへのメッセージに暗号を掛けていました。

また第二次世界大戦の際には、ドイツ人は暗号器「エニグマ」を発明し、暗号化した通信文を送っていました。対する連合国軍は当初、盗聴した通信の中身を理解することができませんでした。何を隠そうコンピューターの最初の原型は、エニグマを復号する方法を探求する中で生まれてきたものなのです。

Q 暗号化のメリットは何でしょうか?

A 暗号化は機密扱いの個人情報を安全に保ち、秘密を守ることを可能にします。ここで言う情報とは、自分以外にはアクセスできないハードディスクに保存された情報のようなオフラインのデータもあれば、銀行の口座情報、メール、ソーシャルネットワークといった全てのオンラインデータも含んでいます。

暗号化というセキュリティ技術によって、なりすましを防ぐことが可能です、さらにはスマートフォンやタブレット、あるいはパソコンを紛失した場合でも、サイバー犯罪者がそのデータにアクセスできないと安心していられるのです。

Q メッセージを暗号化するとはどういうことでしょうか。それはどのように働くのでしょうか?

A 暗号化システムにもいろいろあります。最も一般的なのは公開鍵と秘密鍵を使用する方式です。このシステムでは、全てのインターネットユーザーは公開鍵と秘密鍵という2つの鍵を持つことになります。公開鍵は皆が見ることができ、皆が使うことができます。秘密鍵はそのユーザーしか使うことができません。

メッセージや読み取り可能なデータは数学的アルゴリズムによって加工され、読み取り不能なものに変形されます。受け手にデータが送られるときには、データは暗号化が施され、それを読むためには、復号するための鍵が必要となります。

万が一サイバー犯罪者がメッセージの一部を横取りすることに成功したとしても、秘密鍵がなければそのメッセージを読むことができません。情報の安全は保たれることになるのです。

暗号化は、オンライン上であれオフラインであれ、データを守る上で非常に有効な方法です。ESETを利用すれば誰もが自分の情報を暗号化できます。もしこのセキュリティソリューションを使い暗号を強固なものにすれば、より強い、良質のプロテクトという恩恵を受け、より安全にテクノロジーを享受し続けることができるのです。

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