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3,000台などの大規模なウイルス対策ソフトの入れ替えは、どのくらい労力がかかるものでしょうか?

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社内で業務を効率化する上でウイルス対策ソフトなどの入れ替えを検討しています。全社合わせて3,000台以上に導入している場合、労力や入れ替えにかかる期間などは、一般的にどのくらいになるものでしょうか。

 

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多くの場合、端末の入れ替えには1週間から3カ月程度かかります。それに対してウイルス対策ソフトの入れ替え作業は、PC管理ツールなどを使えば、数分程度で終わります。

100台前後の端末でも、入れ替えに踏み切れない組織や団体は少なくありません。それはきっと「入れ替え作業にずいぶん労力がかかってしまうのでは?」という不安があるからでしょう。しかし、これまでの導入実績から、実際は数百から数千台規模の場合、ほぼ同じような労力と時間を要してきました。以下では数千台規模を例にして説明しますが、数百台規模でもほぼ同じように考えることができるでしょう。

1,000台規模の端末への導入の場合でも、これまで使っていたウイルス対策ソフトをやめてもっと安全かつ軽快なものに乗り換えたいという相談は、決して少なくはありません。キヤノンITソリューションズには年間でも相当数の相談が寄せられており、実際に多くの場合は導入にまで至っています。また、相談がなくても、現場サイドで速やかに入れ替えが行われているケースも多々あります。

ここでは、三菱自動車工業株式会社への「ESET Endpoint Protection Standard」の導入事例を基に、実際の入れ替えの流れを見てみましょう。

三菱自動車工業株式会社では100社以上の系列販売会社が利用する情報システムを構築・運用していましたが、あるとき、セキュリティ対策を見直すことになりました。これまで使っていたウイルス対策ソフトのウイルス定義ファイルの更新によって、業務に支障を来すほどネットワークに負荷がかかっていたため、合計約9,000台の端末のウイルス対策ソフトを入れ替えることにしました。

9,000台のセキュリティ対策ソフトを入れ替えた際のネットワーク構成
9,000台のセキュリティ対策ソフトを入れ替えた際のネットワーク構成

対象となる販売会社約100社それぞれが速やかに「リプレイス」を行うのは、それほど容易ではありません。そこでこのときは、全PCを統制するツールを利用して、今まで使っていたセキュリティソフトのアンイストールと、入れ替えるソフトのインストールをプログラム化しました。

導入ツールを開発し、慎重に2カ月ほどのテスト期間を設けた上で、実際の導入が行われました。このツールを使うことによって、現場(系列販売会社)では、各ユーザーが画面表示に沿ってボタンを数回押すだけで、ほぼ自動的に入れ替えが行われました。期間としてはおよそ1カ月半で、ほとんどの端末において作業が完了しました。

こうした作業には必ずトラブルや例外が発生するものです。しかし、実務に沿った手順書やFAQが前もって用意されていたため、そして何よりも、どのようなフローで行うのかについて専門のスタッフがサポートしていたため、実務に支障なく入れ替えが終了しました。

まとめると、入れ替えに至るまで、この事例では次の5つのステップを踏んでいます。

1)従来のウイルス対策ソフトの課題の洗い出し
2)乗り換えるウイルス対策ソフトによる課題解消の確認(乗り換えの決定)
3)導入ツールの開発
4)導入テスト
5)実際の導入

導入までの流れ
導入までの流れ

マシンやネットワークなどの構成にもよりますが、多くの場合、サーバーソフトの入れ替えは1日ほどで終了します。他方で端末の入れ替えはそれなりに時間を要し、台数や構成によって1週間から3カ月くらいは期間をみた方がいいでしょう。ただしその後、前述のようにPC管理ツールなどを使った場合の実際の入れ替え作業は、わずか数分程度で終わります。

入れ替え作業と聞くと、大きな手間がかかりそうですが、実際にはソフトの入れ替えは、専門スタッフにさまざまなノウハウが蓄積されているため、とても手早く行うことができるのです。

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