2007年5月 世界のマルウェアランキング

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2007年5月の月間マルウェアランキング結果発表
 
-5月度は新種の脅威が急増-
マルウェアレポーティングシステム 「ThreatSense.Net(c)」 の開発元であるESETによると、5月度のマルウェアランキングは、トロイの木馬の「Win32/TrojanDownloader.Ani.Gen」が2か月連続の第1位という結果になりました。Ani.Genは、このシステムで検出された脅威全体のうち、4.6%以上を占めていました。
 
順位
 ウイルス名  種類
割合(%)
 1位  Win32/TrojanDownloader.Ani.Gen  トロイの木馬  4.60%
 2位  Win32/Perlovga  トロイの木馬  1.92%
 3位  Win32/Spy.VBStat.J  スパイウェア  1.79%
 4位  Win32/PSW.Agent.NCC  トロイの木馬  1.69%
 5位  Win32/Rjump.A  ワーム  1.60%
 6位  Win32/Pacex.Gen  ワーム  1.58%
 7位  Win32/Adware.Virtumonde  アドウェア  1.50%
 8位  Win32/Netsky.Q  ワーム  1.44%
 9位  Win32/PSW.QQRob  トロイの木馬  1.32%
 10位  Win32/TrojanDownloader.Agent.AWF  トロイの木馬  0.95%

提供元:ESET(グラフはコチラ

第1位をキープしたAni.Gen
第1位: Win32/TrojanDownloader.Ani.Gen [全体の4.60%]
Ani.Genは、5月度に検出された脅威全体のうち4.60%以上を占めていました。
Win32/TrojanDownloader.Ani.Genとして検出されるこの脅威は、Windowsオペレーティングシステムのアニメーションカーソル(ani)ファイルの処理方法に起因する脆弱性を悪用します。

 
第2位にランクアップしたPerlovga
第2位:Win32/Perlovga [全体の1.92%]
トロイの木馬のWin32/Perlovgaは、今年に入ってから被害が増加しているです。Perlovgaは、電子メール、FTP、P2Pアプリケーションを介して感染を広げ、感染先のコンピュータから機密情報を収集します。
 
突如第3位に登場したVBStat.J
第3位:Win32/Spy.VBStat.J [全体の1.79%]
Win32/Spy.VBStat.Jは、感染先のコンピュータでユーザーのアクティビティを監視し、ポップアップ広告を表示するスパイウェアプログラムです。
 
Agent.NCCは第4位にランクダウン
第4位:Win32/PSW.Agent.NCC [全体の1.69%]
Win32/PSW.Agent.NCCは、3月度のランキングで第1位を獲得したトロイの木馬です。ユーザーのキー入力を記録してパスワードを盗み出すために使用されます。
 
圏外から第5位にランクインしたRjump.A
第5位:Win32/Perlovga [全体の1.60%]
今年に入ってから被害が増加しているトロイの木馬は、先月の第7位から浮上しました。電子メール、FTP、P2Pアプリケーションなど、あらゆるソースを介して感染を広げ、感染先のコンピュータから機密情報を収集します。

 
第6位:Win32/Pacex.Gen [全体の1.58%]
Rjump.Aワームに次ぐ第6位は、Win32/Pacex.Genです。このマスメーリング型ワームは3月に発見され、驚異的な勢いで拡散しています。
 
第7位:Win32/Adware.Virtumonde [全体の1.50%]
Win32/Adware.Virtumondeは、ポップアップ広告をダウンロードして表示する有名なアドウェアプログラムです。Virtumondeは、ほかのアドウェアおよびマルウェアをダウンロードして実行する機能も備えています。
 
第8位は、ワームのWin32/Netsky.Q [全体の約1.44%]、
第9位は、トロイの木馬のWin32/PSW.QQRob [全体の約1.32%]、
第10位は、同じくトロイの木馬でWin32/TrojanDownloader.Agent.AWF [全体の約0.95%]"でした。
 
現在、最も広範囲に感染を広げているのは、 ほかとは違う機能と特徴を備えたマルウェアです。 そして多くの場合、これらのマルウェアにはいくつかの(場合によっては多数の)亜種が存在します。 こうしたことから、今日のアンチウイルスソリューションには、 定義ファイルの更新頻度が高いことに加えて、NOD32アンチウイルスが備えているような、 日々出現する新しい未知の脅威を検出できるプロアクティブな検出機能 が求められていると言うことができます。
ThreatSense.Netとは?
世界の数百万台ものクライアントコンピュータから収集されたマルウェア検出統計をレポートするThreatSense.Netは、数あるマルウェアレポーティングシステムの中で最も包括的なシステムです。 ESETのマルウェアレポーティングシステムは、virus radar で実現されている元々のコンセプトから現在のThreatSense.Netへと進化する過程で、収集する統計データを大幅に拡充してきました。virus radarが電子メール経由で広まる脅威だけを対象としているのに対し、ThreatSense.Netは、ユーザーのコンピュータで検出されたあらゆるタイプの脅威に関する情報を収集しています。 ThreatSense.Netは、現在のマルウェアの活動および拡散状況を包括的に把握できるようなレポーティングサービスを有効にしているNOD32アンチウイルスユーザーから統計データを匿名情報として収集しています。現在、統計データは1,000万台以上ものコンピュータから収集されており、これまでにThreatSense.Netによって確認された脅威/マルウェアのファミリは1万種類に上ります。
 
 
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