2007年3月 世界のマルウェアランキング

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2007年3月の月間マルウェアランキング結果発表
 
-上位と下位が僅差になり、ランキングが平準化-
マルウェアレポーティングシステム 「ThreatSense.Net(c)」 の開発元であるESETによると、3月度のマルウェアランキングは、「Win32/PSW.Agent.NCC」が第1位という結果になりました。 3月度のランキングでは、上位と下位が僅差になり、ランキング全体が平準化しています。
 
順位
 ウイルス名  種類
割合(%)
 1位  Win32/PSW.Agent.NCC  トロイの木馬  2.00%
 2位  Win32/Netsky.Q  ワーム  1.78%
 3位  Win32/TrojanDownloader.Agent.AWF  トロイの木馬  1.69%
 4位  Win32/Adware.Boran  アドウェア  1.55%
 5位  Win32/PSW.QQRob  トロイの木馬  1.51%
 6位  Win32/Adware.Yisou  アドウェア  1.46%
 7位  Win32/Perlovga  ウイルス  1.36%
 8位  Win32/Medbot.HF  トロイの木馬  1.19%
 9位  Win32/Nuwar.gen  トロイの木馬  1.18%
 10位  Win32/BHO.G  トロイの木馬  1.16%

提供元:ESET(グラフはコチラ

いきなりの第1位となったAgent.NCC
第1位: Win32/PSW.Agent.NCC [全体の2.00%]
Win32/PSW.Agent.NCCとして検出されるこのトロイの木馬は、 ユーザーのキー入力を記録してパスワードを盗み出すために使用されます。
 
第2位に再浮上したNetsky.Q
第2位: Win32/Netsky.Q [全体の1.78%]
Netsky.Q(または「Netsky.P」)は、電子メールの添付ファイルとして広まるほか、 ピアツーピアやネットワーク共有リソースを利用して自分自身を複製します。
Netskyファミリは、これまでで最も広範囲に感染を広げたマルウェアファミリの1つです。 Netsky.Qとその亜種は、最初に発見されてから1年以上もトップ10にランクインし続けていますが、 いまだ沈静化の兆しを見せていません。

 
ボットネットを操るAgent.AWFが第3位に登場
第3位:Win32/TrojanDownloader.Agent.AWF [全体の1.69%]
Agent.AWFは、Webサイトから別のマルウェアをダウンロードしてボットネットを構築するために使用されます。 構築されたボットネットは、スパムメールの送信やDDoS攻撃の実行に使用されます。
 
Boranは第4位に留まる
第4位:Win32/Adware.Boran [全体の1.55%]
Boranは、Internet ExplorerにBHOをインストールし、ユーザーがWebサイトを閲覧中にポップアップ広告を表示します。

 
第5位:Win32/PSW.QQRob [全体の1.51%]
先月に引き続き、キーロガーの機能を備えたトロイの木馬です。 Win32/PSW.QQRobは、ユーザーの操作を監視して、パスワードなどの機密情報を収集しようとします。
 
第6位:Win32/Adware.Yisou [全体の1.46%]
Win32/Adware.Yisouとして検出されるこの脅威はアジアを中心に拡散しているアドウェアです。
 
第7位:Win32/Perlovga [全体の1.36%]
Win32/Perlovgaは、Windowsのプロセスを装ってリモートサイトに接続しようとするウイルスです。
 
第8位は、Win32/Medbot.HF [全体の約1.19%]、
第9位は、Win32/Nuwar.gen [全体の約1.18%]、
第10位は、Win32/BHO.G [全体の約1.16%]"で、いずれもトロイの木馬でした。
 
現在、最も広範囲に感染を広げているのは、 ほかとは違う機能と特徴を備えたマルウェアです。 そして多くの場合、これらのマルウェアにはいくつかの(場合によっては多数の)亜種が存在します。 こうしたことから、今日のアンチウイルスソリューションには、 定義ファイルの更新頻度が高いことに加えて、NOD32アンチウイルスが備えているような、 日々出現する新しい未知の脅威を検出できるプロアクティブな検出機能 が求められていると言うことができます。
ThreatSense.Netとは?
世界の数百万台ものクライアントコンピュータから収集されたマルウェア検出統計をレポートするThreatSense.Netは、数あるマルウェアレポーティングシステムの中で最も包括的なシステムです。 ESETのマルウェアレポーティングシステムは、virus radar で実現されている元々のコンセプトから現在のThreatSense.Netへと進化する過程で、収集する統計データを大幅に拡充してきました。virus radarが電子メール経由で広まる脅威だけを対象としているのに対し、ThreatSense.Netは、ユーザーのコンピュータで検出されたあらゆるタイプの脅威に関する情報を収集しています。 ThreatSense.Netは、現在のマルウェアの活動および拡散状況を包括的に把握できるようなレポーティングサービスを有効にしているNOD32アンチウイルスユーザーから統計データを匿名情報として収集しています。現在、統計データは1,000万台以上ものコンピュータから収集されており、これまでにThreatSense.Netによって確認された脅威/マルウェアのファミリは1万種類に上ります。
 
 
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