2007年2月 世界のマルウェアランキング

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2007年2月の月間マルウェアランキング結果発表
 
-新手のマルウェアが上位を独占-
マルウェアレポーティングシステム 「ThreatSense.Net(c)」 の開発元であるESETによると、2月度のマルウェアランキングは、 「Win32/Nuwar.gen」が第1位という結果になりました。 今回のランキングでは、これまでトップ10に登場していなかった比較的新しいマルウェアが第1位~3位を独占しています。
 
順位
 ウイルス名  種類
割合(%)
 1位  Win32/Nuwar.gen  ワーム  3.65%
 2位  HTML/TrojanClicker.Agent.A  トロイの木馬  3.63%
 3位  Win32/Adware.Yisou  アドウェア  3.12%
 4位  Win32/Netsky.Q  ワーム  1.76%
 5位  Win32/PSW.QQRob  トロイの木馬  1.36%
 6位  Win32/Adware.Boran  アドウェア  1.32%
 7位  Win32/Adware.180Solutions  アドウェア  1.27%
 8位  Win32/Rjump.A  トロイの木馬  1.18%
 9位  Win32/TrojanDownloader.Delf.BEN  トロイの木馬  1.17%
 10位  Win32/TrojanProxy.Dlena  トロイの木馬  1.09%

提供元:ESET(グラフはコチラ

広範囲への拡散で第1位の座を獲得したNuwar
第1位:Win32/Nuwar.gen [全体の3.65%]
Win32/Nuwar.genとして検出されるこの脅威は、年初以来、広範囲に拡散しているワームファミリの一部です。
 
突然第2位に現れたTrojanClicker.Agent.A
第2位:HTML/TrojanClicker.Agent.A [全体の3.65%]
トロイの木馬として検出されるHTML/TrojanClicker.Agent.Aは、Webブラウザの脆弱性を利用してほかのマルウェアコンポーネントをダウンロードします。
 
第3位に急浮上したYisou
第3位:Win32/Adware.Yisou [全体の3.12%]
Win32/Adware.Yisouとして検出されるこの脅威はアジアを中心に拡散しているアドウェアです。
 
引き続き第4位を維持したNetsky
第4位:Win32/Netsky.Q [全体の1.76%]
Netsky.Q(ベンダーによっては「Netsky.P」)は、電子メールの添付ファイルとして広まるほか、ピアツーピアやネットワーク共有リソースを利用して自分自身を複製します。また、インターネットで最も広範囲に感染を広げたマルウェアファミリの1つで、Netsky.Qとその亜種は、最初に発見されてから1年以上もトップ10にランクインし続けていますが、いまだ沈静化の兆しを見せていません。

 
第5位:Win32/PSW.QQRob [全体の1.36%]
Win32/PSW.QQRobは、キーロガーの機能を備えたトロイの木馬です。この種の脅威は、ユーザーの操作を監視して、パスワードなどの機密情報を収集しようとします。
 
第6位:Win32/Adware.Boran [全体の1.32%]
Win32/Adware.Boranは、感染するとポップアップ広告を表示します。
 
第7位:Win32/Adware.180Solutions [全体の1.27%]
Win32/Adware.180Solutionsは、第6位と同様に感染するとポップアップ広告を表示します。
 
第8位は、Win32/Rjump.A [全体の約1.18%]、
第9位は、Win32/TrojanDownloader.Delf.BEN [全体の約1.17%]、
第10位は、Win32/TrojanProxy.Dlena [全体の約1.09%]"で、いずれもトロイの木馬でした。
 
現在、最も広範囲に感染を広げているのは、 ほかとは違う機能と特徴を備えたマルウェアです。 そして多くの場合、これらのマルウェアにはいくつかの(場合によっては多数の)亜種が存在します。 こうしたことから、今日のアンチウイルスソリューションには、 定義ファイルの更新頻度が高いことに加えて、NOD32アンチウイルスが備えているような、 日々出現する新しい未知の脅威を検出できるプロアクティブな検出機能 が求められていると言うことができます。
ThreatSense.Netとは?
世界の数百万台ものクライアントコンピュータから収集されたマルウェア検出統計をレポートするThreatSense.Netは、数あるマルウェアレポーティングシステムの中で最も包括的なシステムです。 ESETのマルウェアレポーティングシステムは、virus radar で実現されている元々のコンセプトから現在のThreatSense.Netへと進化する過程で、収集する統計データを大幅に拡充してきました。virus radarが電子メール経由で広まる脅威だけを対象としているのに対し、ThreatSense.Netは、ユーザーのコンピュータで検出されたあらゆるタイプの脅威に関する情報を収集しています。 ThreatSense.Netは、現在のマルウェアの活動および拡散状況を包括的に把握できるようなレポーティングサービスを有効にしているNOD32アンチウイルスユーザーから統計データを匿名情報として収集しています。現在、統計データは1,000万台以上ものコンピュータから収集されており、これまでにThreatSense.Netによって確認された脅威/マルウェアのファミリは1万種類に上ります。
 
 
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