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プロゲーマー ノビ インタビュー

進化する創造者たち。|プロゲーマー ノビ インタビュー

感性を研ぎ澄まし、高度なテクニックを磨き上げ、最前線で活躍するクリエイター=創造者たち。進化の歩みを止めない彼らの秘密とは? 果敢に前進する創造者たちを応援する、セキュリティ製品のブランドESET(イーセット)とESET製品の国内総販売代理店であるキヤノンマーケティングジャパン株式会社がお届けするコンテンツです。

今回お話をうかがったのは、eスポーツ界で対戦型格闘ゲーム『鉄拳(てっけん)』を主戦場に活躍するプロゲーマーであるノビさん。まだ日本でeスポーツという言葉が浸透していなかった2015年に世界大会2連覇を果たし、長きにわたり第一線で活躍しています。プロゲーマーという生き方を自らの手で切り拓き、日本のeスポーツ界の第一人者とも呼ぶべき存在のノビさんが、今、どんな理想を胸に抱き、どのような日々を送っているのか? 活動拠点となっているご自宅にうかがい、たっぷりお話しいただきました。

ESET

ノビ

1991年生まれ。2011年、韓国で開催されたWorlds Cyber Games2011『鉄拳6』部門優勝、2015年、Evolution Championship Series 2015『鉄拳7』とTHE KING OF IRON FIST TOURNAMENT 2015『鉄拳7』でそれぞれ優勝を果たし、プロゲーマー入り。プロゲーマーとして活動する傍ら、大会の企画や講演会、実況配信など、ゲーム人口の拡大やeスポーツの普及活動にも情熱を傾ける。現在もゲームセンターや配信で講習会を行い、これまで鉄拳を教えた人数は述べ1万人にも及ぶ。Team YAMASA所属。日本eスポーツ連合(JeSU)の発行するプロライセンス保有者の第1期生。

ノビ プロフィール写真
第1章

進化を語る

進化し続ける創造者たちが現在進行形で追究するテーマとは何か。キャリアの出発点から今日に至るまでの道筋を探る。

いま何を追いかけているのか

eスポーツはどんどん認知度が上がり、いまやオリンピックの競技種目の候補になるほどの盛り上がりを見せていて、世界中のプレイヤーが日々技術を競い合っています。僕が主戦場としている『鉄拳』というゲームは運要素の強いゲームで、僕自身も百戦百勝というわけではありません。だけど、勝つときはちゃんと勝つ。“ファンの方々に夢を見せる”という気持ちで挑んでいます。

僕はプロゲーマーとして活動して10年目になりますが、ゲーマーがゲーマーとして生きていく、つまり生計を立てていく道を確立していくために、eスポーツ界を支える競技者の環境がすこしでも良くなってほしいと考えています。そしてそれを叶えるために、僕ができることを増やしていきたいですね。

だから僕の活動の最優先は、ゲーム文化の普及活動です。鉄拳プロゲーマーの第一人者として、大きな大会で優勝したり、賞金を獲得したり、メディアに露出して芸能人と共演したり……。 特に子どもたちには、“プロゲーマーは夢がある仕事だ”ということを示し、彼らの「憧れの職業」であり続けたいと考えています。

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どのように進化して現在の自分があるのか

僕は高校の頃から、勉強そっちのけでゲームをやってきました。周りが進路について考え始めるなかで、eスポーツという言葉が浸透するずっと前から、「絶対に鉄拳で成功してやる!」と強く思っていたんです。
そして20歳になったとき、世界大会で優勝しました。「ゲームで生活していけるかも?」と期待したのですが、その年のゲームに関する仕事は0本。「プロになっただけでは意味がない」というのは大きな気づきでした。
それ以降はゲームのインストラクターとして鉄拳の楽しさを広める活動に3年間注力。2015年には2つの世界大会で優勝し、鉄拳史上初の世界大会3連覇を果たしました。「さすがに認められたかな?」と思った翌年の仕事は、なんと1本(笑)。「プロゲーマーとして生きていくには、ただゲームが強いだけではダメだ」と気づいて、翌年からはプレイ人口を増やす活動に、より専念しました。具体的には、実況解説の練習やゲーム大会の企画などですが、トーク力を磨いて大勢の前でしゃべる練習をしたり、自ら営業に出向き、協賛してくれる企業を探したりしました。

そうしているうちに、周りのプレイヤーにもスポンサードがついているプロが増えたり、プロライセンスの制度ができたりと、プロゲーマーが活躍できる環境がだんだん整ってきました。日本でもプロゲーマーという存在やeスポーツという競技が認知され、支持されていると実感できるような瞬間にたくさん立ち会ってこられたのは、僕の誇りです。

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第2章

プレイ環境と上達の秘訣

創造者たちにとって、快適な作業環境とは? ハードウェアやソフトウェア、配信ルームについて語ってもらうことで、熟練されたプレイのヒミツを探る。

プレイ環境について

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プロゲーマーという職業柄、スポンサー企業や講習会会場に出向きやすいエリアという視点で住む場所を求め、引越しを繰り返してきました。対面の仕事が多かったときは都心に住んでいましたが、今は配信の仕事が多いので、大きな声をあげても近隣の迷惑にならないように郊外の一軒家に住んでいます。ゲーマー専門の不動産仲介業者さんに物件探しの相談をしたのですが、防音設備を施すなど「プレイ環境の一環としての住まい」にもこだわりました。「ゲーマーがなぜ和室?」と思われた方もいらっしゃると思いますが、条件にかなった今の部屋が、たまたま“和室”でした。3階建てなので、1階と3階といったような離れたフロアにいれば、大声を出しても奥さんに怒られないのがいいですね(笑)。

鉄拳はPCにアーケード、家庭用ゲーム機などさまざまなデバイスでプレイできる、歴史のあるゲームです。技術を極めたい人たちはPCでプレイするのですが、そのためにはマシンの性能、モニター、コントローラー、通信環境に至るまで、プレイに適した環境を整える必要があります。
たとえば、コントローラー。一見、ゲームセンターで見るのと同じようなスティックとボタンの集まりですが、愛用しているのは僕のこだわりの結晶ともいえるオリジナル品です。なんの変哲もないように見えるかもしれませんが、傾きの角度やレバーの長さ、柔軟性などにこだわり、試作に試作を重ねました。通常なら3ヶ月で作れるものを、1年半かけて作り込んだんです。
モニターは計4面使っていて、家庭用ゲーム機の鉄拳、PCの鉄拳、配信視聴用のモニター、その他を映す用、と使い分けています。相手の動きをいち早く捕捉してゲーム画面がなめらかに動いて見える、格闘ゲームに理想的なモニターです。加えて、タフなPCのおかげで快適なプレイ環境が実現できています。

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ゲームを極めるための工夫とは

実は、僕はPCに全然詳しくないんです。詳しい仲間に教えてもらったり、最近ではマネージャーさんに相談したりして、一つひとつ買い集めていきました。理想とする環境は僕のイメージの中にあるので、それに合致するものについてはその道に詳しい方に教えてもらったり、レビュー動画を見て探したりしています。「これからゲームを極めたい!」という方であれば、憧れているプレイヤーの環境をまねしてみるといいと思います。

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「ゲームがうまくなる秘訣はありますか?」とよく聞かれます。僕にとって鉄拳は仕事でもあるので、ときどきストレスが溜まることもありますが、ゲームのストレスはゲームで発散するのが僕のスタイル。鉄拳に限った話ではありませんが、対戦型のゲームがうまくなるには、まず負けず嫌いであることが大切です。そしてもっと大切なのが、ひとつの物事に対して複数の可能性を考えられるかどうかですね。ゲームをやり込むことが上達の近道になるわけではありません。10試合やるよりも、3試合をやって動画に保存して見返し、「こうすればよかった」「これが原因で負けた」と分析するほうがよほど重要。「なんとなく勝つ」ではなく「どうして勝ったか・負けたか」を瞬時に客観的に把握できるようになることが、ゲームがうまくなるための最大の秘訣なんです。これはあらゆるゲームに共通しています。

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第3章

セキュリティと守るべきもの

デジタルを駆使して活動する創造者たちが考えるセキュリティ対策とは? 進化のために「守るべきもの」とは何かを探る。

セキュリティについて

実は、つい数ヶ月前にメイン機がクラッシュしてしまったんです。調べてもらったら「おそらくウイルスが原因だろう」と言われ、40万円がパーになってショックでした。セキュリティソフトは入れていたつもりだったのですが……。

鉄拳は海外のプレイヤーが多いので、研究のためにネットで海外のプレイ動画を検索して見ることもあります。実際に、言葉がわからないのでそのサイトが安全なサイトなのかどうか確証のないまま視聴していたこともありました。もしかしたら、それが原因でウイルスに感染したのかもしれません。

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ESETを入れたら、これまでの環境とまったく変化がないことにまず驚きました。格闘ゲームはコンマ1秒を争う世界なので、ちょっとしたポップアップメッセージでも、プレイに与える影響がすごく大きいんです。セキュリティソフトはポップアップが頻繁に出るイメージがあったのですが、ESETのゲームモードにはそれが一切ない。「本当に機能しているの?」と思うほどですが、ESETを開くと今の状況をパッと教えてくれるから、安心しますね。

ESETのおかげで対戦動画も安心して見ることができるようになりました。何よりもプレイに影響がないということがゲーマーとして非常にありがたい。僕が入っているプランはESET HOME セキュリティ エッセンシャル(旧製品名:ESET インターネット セキュリティ)の1台3年版。1年あたり2,530円(税込※2023年7月時点)ですから、この安心感が得られると思えば安いとすら感じます。PCゲームは、ソフトとマシンがあればすぐ始められるように思ってしまいがちですが、これからゲームを始める人には必ずセキュリティソフトも合わせて3点セットで手に入れてもらいたいと思います。

守りたいものについて

「質の高いプロゲーマーを育てることで格闘ゲーム文化を守り、eスポーツの発展を見届けたい」

ゲーマーのなかにはモラルやネットリテラシーがない人も多く、問題行動を起こしてフェードアウトしていくプレイヤーもいます。僕自身も若かった頃は、自分の振る舞いについてあまり深く考えていなかったのですが、ある先輩に出会い、人とのコミュニケーションの取り方や人間性の大切さについてきっちり鍛えてもらって意識が変わりました。だから僕も、これからプロを目指す若手には、プロゲーマーとしての振る舞いについても伝えていきたいと考えています。ゲームの世界は実力勝負ですが、コンプライアンスも同じくらい大切。それを徹底して伝えていかなければと、常に己に言い聞かせています。

僕はこれからも第一線で活躍し続けて、新人を発掘したり育成したりすることで、格闘ゲーム文化を守っていきたいと思っています。守るというよりは「見届けたい」という気持ちのほうが強いかもしれませんね。自分を高める努力を続けながら、一生、格闘ゲームの業界を支えていきたい。それが、eスポーツそのものを守ることにつながるはずだと信じています。

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キヤノンマーケティングジャパンが国内販売総代理店を務めるセキュリティソフト

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ESETは多数の調査で高評価を獲得。NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションによるNPS®ベンチマーク調査「セキュリティソフト」部門において、ESETが7年連続で事業者6社のうち第1位を獲得しました。

NTTコム オンライン NPSベンチマーク調査「セキュリティソフトウェア」部門 2023年 第1位

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