Win32/Corebot.F

公開日:2018年07月06日

危険度:1

定義名称 Win32/Corebot.F
シグネチャ検査による結果だった場合 Win32/Corebot.F
別名 Trojan.Win32.Refinka.pbs(Kaspersky)
種別 トロイの木馬
アドバンスドヒューリスティック検査による結果だった場合 このオリジナルのトロイを利用した新種、亜種が検出された場合は、「NewHeur_PE」もしくは「Win32/Corebot.Fの亜種 トロイの木馬」という名称で警告が出ます。
対応時期 バージョン16220(20171010)以降
影響を受けるプラットフォーム Microsoft Windows
概要 これは、リモートからコントロール可能なバックドア型のトロイの木馬です。さまざまな個人情報を収集します。詳しい活動内容については、下記をご参照ください。

検出した場合の対処方法

常駐監視を行っている各検査プログラムによって検出された場合は、駆除もしくは削除を行ってください。駆除もしくは削除ができない場合は、Windows のシステムの復元により修復しなければならない可能性があります。

対象のファイルが身に覚えのないファイル名の場合は、そのファイル自身がウイルスそのものである可能性が高いので、駆除ではなくすべて削除をしてください。これにより2次感染、3次感染を防げます。また、自分が作成したデータ等に感染していた場合は、駆除が可能な場合もありますが、駆除のボタンが押せない状態もしくは駆除しても失敗する場合は、すでに元のデータの戻せない状態までデータが書き換えられている場合もあります。この場合もすべて削除してください。

解説での表記(用語)について

以下の説明文では、環境変数を利用して各ファイルやディレクトリへのパスを表記しています。

例:
%windir% : Windowsオペレーティングシステムがインストールされたディレクトリのパス(インストール時の設定により異なる場合があります)。
%system% : %windir% のサブディレクトリである"System"や"System32"のパス。
%malwarefilepath% : マルウェアプログラムまでのパス。
%malwarefilename% : マルウェアプログラムまでのファイル名。

その他に関しては、以下のページも参考にしてください。
Microsoft Malware Protection Center - Malware help
Common Folder variables

解説

侵入(インストレーション)について

このトロイの木馬は、自身のコピーを作成しません。

次のプロセスに自身のプログラムコードを挿入して新たなスレッドを作成、実行する場合があります。

%system%\svchost.exe
%system%\dllhost.exe

次のファイルを削除する場合があります。

%malwarefilepath%

情報の取得

このトロイの木馬は個人情報を盗み出します。

次の情報を収集します。

ユーザー名
OSのバージョン

言語設定
コンピューター名
ディスプレイの解像度
ボリュームシリアルナンバー
CPUの情報
使用中のメモリ量
マルウェアのバージョン

収集した情報をリモートのコンピューターに送信しようとします。

その他の情報

このトロイの木馬は、リモートのコンピューターもしくはインターネットからデータや命令を受け取ります。

1つのIPアドレスを保持しています。通信にはTCPプロトコルとSSLプロトコルが使用されます。

次を実行します。

リモートのコンピューターもしくはインターネットからファイルをダウンロードする
実行ファイルを実行する
収集した情報を送信する

次のファイルにあるさまざまな情報を保持します。

%localappdata%\%variable1%\container.dat
%localappdata%\%variable1%\container.dat.tmp
%localappdata%\%variable1%\transport
%localappdata%\%variable1%\%variable2%\38e5d161-f6c8-43ba-9fe8-f1301b7b08b6
%localappdata%\%variable1%\%variable2%\%variable3%

%variable1-3%には可変の文字列が入ります。

次の偽のエラーメッセージを表示する場合があります。

メッセージは、ユーザーを騙して権限昇格を承認させ、トロイの木馬によるユーザーアクセス制御(UAC)の回避を可能にすることを目的としています。