Win32/Agent.XWT
公開日:2016年07月01日
危険度:2
定義名称 | Win32/Agent.XWT |
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シグネチャ検査による結果だった場合 | Win32/Agent.XWT |
種別 | トロイの木馬 |
アドバンスドヒューリスティック検査による結果だった場合 | このオリジナルのトロイを利用した新種、亜種が検出された場合は、「NewHeur_PE」もしくは「Win32/Agent.XWTの亜種 トロイの木馬」という名称で警告が出ます。 |
対応時期 | バージョン13214(20160322)以降 |
影響を受けるプラットフォーム | Microsoft Windows |
概要 | これは、リモートからコントロール可能なバックドア型のトロイの木馬です。通常は別のマルウェアの一部です。詳しい活動内容については、下記をご参照ください。 |
検出した場合の対処方法
常駐監視を行っている各検査プログラムによって検出された場合は、駆除もしくは削除を行ってください。駆除もしくは削除ができない場合は、Windows のシステムの復元により修復しなければならない可能性があります。
対象のファイルが身に覚えのないファイル名の場合は、そのファイル自身がウイルスそのものである可能性が高いので、駆除ではなくすべて削除をしてください。これにより2次感染、3次感染を防げます。また、自分が作成したデータ等に感染していた場合は、駆除が可能な場合もありますが、駆除のボタンが押せない状態もしくは駆除しても失敗する場合は、すでに元のデータの戻せない状態までデータが書き換えられている場合もあります。この場合もすべて削除してください。
解説での表記(用語)について
以下の説明文では、環境変数を利用して各ファイルやディレクトリへのパスを表記しています。
例:
%windir% : Windowsオペレーティングシステムがインストールされたディレクトリのパス(インストール時の設定により異なる場合があります)。
%system% : %windir% のサブディレクトリである"System"や"System32"のパス。
%malwarefilepath% : マルウェアプログラムまでのパス。
%malwarefilename% : マルウェアプログラムまでのファイル名。
その他に関しては、以下のページも参考にしてください。
Microsoft Malware Protection Center - Malware help
Common Folder variables
解説
侵入(インストレーション)について
このトロイの木馬は、実行時に自身を次の場所にコピーします。
%system%\TMKernelU.dll
次の名前を使用して自身をシステムサービスとして登録します。
TMKernelHelpU
これにより、システムが起動するたびに実行されるようになります。
次のファイルのコピー(コピー元、コピー先)を作成する場合があります。
%currentfolder%\TMKernel.sys, %system%\TMKernel.sys
%currentfolder%\TMKernel.sys, %system%\drivers\TMKernel.sys
次のシステムドライバー(パス、名前)をインストールする場合があります。
%system%\drivers\TMKernel.sys, TMKernel
次のレジストリーエントリーを設定します。
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Class\{6F425913-B218-4FFB-9188-C356B553BEA0}]
"ComDB" = %variable1%
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control]
"ServicesPipeTimeout" = 60000
[HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\TMKernel\Instances]
"DefaultInstance" = "0001"
[HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\TMKernel\Instances\0001]
"Altitude" = "387000"
"Flags" = 0
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\services\TMKernelSrv]
"UserSID" = "%variable2%"
%variable1-2%には可変の文字列が入ります。
情報の取得
このトロイの木馬は、次の情報を収集します。
OSのバージョン
マルウェアのバージョン
言語設定
収集した情報をリモートのコンピューターに送信しようとします。
1つのURLを保持しています。★通信にはHTTPプロトコルが使用されます。★
その他の情報
このトロイの木馬は、リモートのコンピューターもしくはインターネットからデータや命令を受け取ります。
1つのURLを保持しています。通信にはUDPプロトコルとHTTPプロトコルが使用されます。
次を実行します。
リモートのコンピューターもしくはインターネットからファイルをダウンロードする
実行ファイルを実行する
自身をバージョンアップする
次のファイルにあるさまざまな情報を保持します。
%commonappdata%\Cache\{CD31F005-B4E0-4798-BD77-7B5E6EB2B287}
%commondocuments%\XMUpdate\conf.db