Win32/Agent.TDK

公開日:2018年07月06日

危険度:1

定義名称 Win32/Agent.TDK
シグネチャ検査による結果だった場合 Win32/Agent.TDK
別名 Backdoor.Win32.Cypress.o(Kaspersky)、Trojan:Win32/Tiggre!plock(Microsoft)
種別 トロイの木馬
アドバンスドヒューリスティック検査による結果だった場合 このオリジナルのトロイを利用した新種、亜種が検出された場合は、「NewHeur_PE」もしくは「Win32/Agent.TDKの亜種 トロイの木馬」という名称で警告が出ます。
対応時期 バージョン17346(20111017)以降
影響を受けるプラットフォーム Microsoft Windows
概要 これは、リモートからコントロール可能なバックドア型のトロイの木馬です。詳しい活動内容については、下記をご参照ください。

検出した場合の対処方法

常駐監視を行っている各検査プログラムによって検出された場合は、駆除もしくは削除を行ってください。駆除もしくは削除ができない場合は、Windows のシステムの復元により修復しなければならない可能性があります。

対象のファイルが身に覚えのないファイル名の場合は、そのファイル自身がウイルスそのものである可能性が高いので、駆除ではなくすべて削除をしてください。これにより2次感染、3次感染を防げます。また、自分が作成したデータ等に感染していた場合は、駆除が可能な場合もありますが、駆除のボタンが押せない状態もしくは駆除しても失敗する場合は、すでに元のデータの戻せない状態までデータが書き換えられている場合もあります。この場合もすべて削除してください。

解説での表記(用語)について

以下の説明文では、環境変数を利用して各ファイルやディレクトリへのパスを表記しています。

例:
%windir% : Windowsオペレーティングシステムがインストールされたディレクトリのパス(インストール時の設定により異なる場合があります)。
%system% : %windir% のサブディレクトリである"System"や"System32"のパス。
%malwarefilepath% : マルウェアプログラムまでのパス。
%malwarefilename% : マルウェアプログラムまでのファイル名。

その他に関しては、以下のページも参考にしてください。
Microsoft Malware Protection Center - Malware help
Common Folder variables

解説

侵入(インストレーション)について

このトロイの木馬は、自身のコピーを作成しません。

情報の取得

このトロイの木馬は個人情報を盗み出します。

次の情報を収集します。

コンピューター名
コンピューターのIPアドレス
OSのバージョン
ロケール
マルウェアのバージョン

収集した情報をリモートのコンピューターに送信しようとします。

その他の情報

このトロイの木馬は、リモートのコンピューターもしくはインターネットからデータや命令を受け取ります。

1つのIPアドレスを保持しています。通信にはHTTPプロトコルが使用されます。

次を実行します。

リモートのコンピューターもしくはインターネットからファイルをダウンロードする
実行ファイルを実行する
シェルコマンドを実行する
リモートのコンピューターにファイルをアップロードする
特定のドライブに保存されているファイルの一覧をリモートのコンピューターに送信する
ディスクデバイスとその種類の一覧をリモートのコンピューターに送信する
実行中のプロセスの一覧をリモートのコンピューターに送信する
実行中のプロセスを停止する

実行先が特定の仮想環境内であることを検出すると、自身の実行を終了します。

デバッガ内で実行されている場合は、直ちに終了します。