Python/Agent.F

公開日:2017年07月25日

危険度:1

定義名称 Python/Agent.F
シグネチャ検査による結果だった場合 Python/Agent.F
別名 Win32:Malware-gen(Avast)、Luhe.Fiha.E(AVG)、TR/Worm.Gen(Avira)、Variant.Strictor.116666(BitDefender)、Trojan-Ransom.Win32.Blocker.jjgl(Kaspersky)、Trojan-FLCM!487B4E0456D7.trojan(McAfee)、Trojan:Win32/Skeeyah.A!bit(Microsoft)、Trojan.Gen(Symantec)
種別 トロイの木馬またはワーム
アドバンスドヒューリスティック検査による結果だった場合 このオリジナルのトロイを利用した新種、亜種が検出された場合は、「NewHeur_PE」もしくは「Python/Agent.Fの亜種 トロイの木馬またはワーム」という名称で警告が出ます。
対応時期 バージョン10263(20140130)以降
影響を受けるプラットフォーム Microsoft Windows
概要 このワームは、リムーバブルメディアを介して感染を広げます。バックドアの機能を備えており、リモートからコントロールすることが可能です。Py2Exeを使用して実行ファイルが圧縮されています。詳しい活動内容については、下記をご参照ください。

検出した場合の対処方法

常駐監視を行っている各検査プログラムによって検出された場合は、駆除もしくは削除を行ってください。駆除もしくは削除ができない場合は、Windows のシステムの復元により修復しなければならない可能性があります。

対象のファイルが身に覚えのないファイル名の場合は、そのファイル自身がウイルスそのものである可能性が高いので、駆除ではなくすべて削除をしてください。これにより2次感染、3次感染を防げます。また、自分が作成したデータ等に感染していた場合は、駆除が可能な場合もありますが、駆除のボタンが押せない状態もしくは駆除しても失敗する場合は、すでに元のデータの戻せない状態までデータが書き換えられている場合もあります。この場合もすべて削除してください。

解説での表記(用語)について

以下の説明文では、環境変数を利用して各ファイルやディレクトリへのパスを表記しています。

例:
%windir% : Windowsオペレーティングシステムがインストールされたディレクトリのパス(インストール時の設定により異なる場合があります)。
%system% : %windir% のサブディレクトリである"System"や"System32"のパス。
%malwarefilepath% : マルウェアプログラムまでのパス。
%malwarefilename% : マルウェアプログラムまでのファイル名。

その他に関しては、以下のページも参考にしてください。
Microsoft Malware Protection Center - Malware help
Common Folder variables

解説

侵入(インストレーション)について

このワームは、実行時に自身を次の場所にコピーします。

%appdata%\iconrdb.exe

システムが起動するたびに実行されるよう、次のレジストリーエントリーを設定します。

[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run]
"iconrdb" = "%appdata%\iconrdb.exe"

リムーバブルメディアへの感染について

このワームは、次の名前を使用してリムーバブルドライブのルートフォルダーに自身をコピーします。

images.exe

情報の取得

このワームは、ユーザーのキー入力内容を記録する機能を備えています。

収集した情報は次のファイルに保存されます。

%appdata%\32434.log

収集した情報をリモートのコンピューターに送信する場合があります。

その他の情報

このワームは、リモートのコンピューターもしくはインターネットからデータや命令を受け取ります。

2つのURLを保持しています。通信にはSSHプロトコルとFTPプロトコルが使用されます。

次を実行します。

スクリーンショットを作成する
要求されたファイルを送信する
収集した情報を送信する
実行ファイルを実行する
リモートのコンピューターもしくはインターネットからファイルをダウンロードする
シェルコマンドを実行する