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導入事例(学校法人 中央大学)

PCの台数や対象OSが限定されないキャンパスライセンスの契約で運用負荷とコストを削減

概要

情報環境整備センター事務部副部長
仲田 千鶴 氏

中央大学は、多摩、後楽園、市ヶ谷、市ヶ谷田町と4つのキャンパスを擁する私立大学。 在学生は、大学院生を含めおよそ2万6000人。学内で働く教職員は4500人にのぼり、3万人以上が在籍している。以前よりIT化に力を入れ、2007年には学生が自由に使える無線LANネットワークを提供していた。それまで使っていたセキュリティソフトの価格改定をきっかけに見直しを行い、2018年4月に ESET Endpoint Protection Advancedキャンパスライセンス(以下、ESETと記載)を導入。対象のOSを限定しないライセンス体系や、教職員や学生が複数台のPCを利用できるように台数契約から人数契約に切り替えることで運用負荷とコストの削減が実現した。また、学生の持ち込むPCにもセキュリティソフトを提供できるようになり、学内のセキュリティも強固になった。

事例のポイント

お客さまが実現できたこと

  • OSを限定することなく、全学で同じセキュリティソフトを導入できた。
  • 数ごとの契約から人数の契約に切り替え、ライセンス管理負荷が軽減された。
  • 学生や教職員任せにしていた持ち込みPCに対して、セキュリティソフトを学校から提供できた。

お客さまのご要望

  • キャンパスごとに導入した異なるセキュリティソフトを一元管理したい。
  • 利用台数や対象機器を限定しないライセンス契約に切り替えたい。
  • 学生や教職員が持ち込むPC にもセキュリティソフトを導入したい。

導入前の課題と背景

キャンパスごとに異なる製品とライセンス契約

学内のIT 化について取り組みをお聞かせください。

「中央大学は以前より学内のIT化に力を入れており、2007年には全学キャンパスに学生が使える無線LANアクセスポイントを設置しました。現在では700基のアクセスポイントがあり、学内のどこにいても無線LANが利用できる環境になっています。当時の施策としては珍しく、大学に設置されたPC、大学が貸し出しするPCだけではなく、個人の所有するPCでも自由につなげて利用できるのが特徴でした。2018年の3月までは、大学が買ったPCに関しては大学でセキュリティソフトを契約していましたが、個人で持ち込むPCに関しては、注意喚起をして、個人に対策をとってもらっていました」

セキュリティソフトの見直しを行うことになった理由は何ですか。

「セキュリティソフトの入れ替えを検討しはじめたのは2017年10月です。校内に設置されたPCに導入していたセキュリティソフトの価格改定があり、それまでの3倍のコストがかかるとの試算が出たのがきっかけでした。コストの面もそうですが、それまで利用していたセキュリティソフトは、一元管理できていなくて、キャンパスごとに違う製品を使っていて、製品によっては、利用人数を調べて購入したり、PCの台数を数えて購入したりしていました。ライセンス管理が煩雑で、使っているソフトもバラバラなのでまとめて管理ができていませんでした」

導入の必然性

他の大学での導入実績を参考に

複数のキャンパスを持つ総合大学の事情があったのですね。

「従来も基本的に大学側がまとめて契約していたセキュリティソフトがあったのですが、理工学部のある後楽園キャンパスでは、大学の用意したPC以外にも接続が必要なPCが多く、全学導入された製品とは馴染まず、別のソフトが必要になり、同じ学内で2つのセキュリティソフト契約が存在していました。
もうひとつは、それまでのライセンス契約では対象OSが限定されていて、LinuxやmacOSはオプション扱いでした。研究室ではmacOSもよく利用されていたのですが、それらに関しては都度契約という形で導入していました」

ESET をお知りになったきっかけは何ですか。

左 : 多摩ITセンター事務課 倉本 優 氏
右 :多摩ITセンター事務課副課長 山中 宏和 氏

「後楽園キャンパスで導入していたソフトの価格改定をきっかけに、後楽園キャンパスのみ導入ソフトを見直すことになったのですが、せっかく見直すならばと、全学共通で同じソフトの導入を検討しようという話になりました。そんな折、慶応義塾大学の導入事例を聞き、第1候補としてESETの名前が挙がったのです」

運用の工夫

学生の入れ替わりの多い大学の事情に合わせた運用

そこでキヤノンマーケティングジャパンにお声をかけていただいたのですね。

「販売されているキヤノンマーケティングジャパンさんに問い合わせをすると、フットワークも軽く、対応がとても早かったです。見積りもすぐにいただけて、導入の仕方、運用の仕方の相談にもすぐ乗っていただけましたし、大学特有の事情に通じた窓口を当大学専用のホットラインとして用意していただきました」

ESET のどのような点をご評価いただいたのですか。

「まず契約内容が大学側の希望していた条件と合致していました。多様なOSを利用する理工学部のニーズを満たすには、契約段階ではそれぞれの台数を決められない、柔軟な契約が結べる製品が必要でしたが、ESETでは、契約時に対応OSの種類を問わず導入が可能でした。次に、ライセンスキーの切り替えが1年単位で可能だった点です。中央大学では毎年、卒業生や退職者と新入生、新職者の入れ替わりが5000から6000人単位で発生します。大学の提供するESETを利用するには、ウェブ上にあるダウンロードサーバーにアクセスし、1年間のライセンスキーを取得する必要があります。このダウンロードサーバーへのアクセスには、それぞれの学生や教職員がもつユーザーIDが必要で、これにより利用者の入れ替わりを管理することが可能になっています。
また、一人で複数のPCを使う教職員や学生もいるため、台数契約ではなく利用者の人数契約、なおかつOSの内訳を自由に設定できる点も高く評価しています。これはESET にキャンパスライセンスが用意されていたからです」

取り組みの成果

セキュリティの向上と管理負荷の軽減を両立

導入効果はどのような点に現れていますか。

「ESETの導入により、学生に対するセキュリティソフト提供というサービスの拡大、学内で運用されるセキュリティソフトの一元管理、管理コストの削減、持ち込みPCへのセキュリティソフト導入に対する工数削減など、多くのメリットを感じています。
現在、中央大学の学内で利用されているPCは、校内に設置されている学生が利用できるPCが5000台強。そのほか、教員や研究室、事務で利用しているPCが5000台。これに、在学生2万6000人、教員3000人、職員1500人あわせて3万人強が個々にPCを持ち込むとすれば、学内ではおよそ4万台のPCが接続されることになります。その安全面を支えているのがESETです」

ESETをお使いいただいた感想をお聞かせください。

「今までのセキュリティソフトでは気になっていた、起動が遅くなったり、PCが重くなったりということがなくなり意識せずに使えています。また、パターンマッチングだけでなく、ふるまい検知機能を有していて、ウイルス検知率の向上が期待できます」

将来の展望

検疫でセキュリティレベルの向上を図る

今後の取り組みについてもお聞かせください。

「ESETの導入でクライアント側のセキュリティを向上することができました。今後は検疫ネットワークを評価・検討し、今回導入したセキュリティソフトがきちんと使われているのかを確認しながら、利用率を上げて一層のセキュリティの向上を目指していきたいと思っています」

お客さまの声

「 ESET は大学という教育機関にマッチした製品です」

「大学は、企業などとは違う、ある意味、特殊な組織といえます。学内では故意に脅威とされる事例を扱っていたりしていますが、研究目的といわれれば制限をかけるのが難しいです。一方で、事務系などでは企業と同じような対応を求められたりもします。異なる環境が同時に存在する特異性をもっています。
ESETの、それぞれの環境に合った運用が可能という柔軟性は大学という組織とマッチしています。」

活用イメージ

複数にわたるキャンパスのライセンスを一元管理

4キャンパスを擁する中央大学では、各キャンパスで利用されるPCや学生・教職員が持ち込むPCのセキュリティ対策にESET Endpoint Protection Advanced キャンパスライセンスを導入。対象PCの台数やOSの制限がなくなり、ライセンス管理負荷の軽減とコスト削減が実現できたと好評である。

お客さまプロファイル

法人名 中央大学
Webサイト
住所 東京都中野区弥生町2-8-15 VIAXビル
創立 1885年7月
教職員数 約4500名
学生数 約26000名(学部・大学院在籍)

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