検出した場合の対処方法
常駐監視を行っている各検査プログラムによって検出された場合は、駆除もしくは削除を行ってください。駆除もしくは削除ができない場合は、Windowsのシステムの復元により修復しなければならない可能性があります。
対象のファイルが身に覚えのないファイル名の場合は、そのファイル自身がウイルスそのものである可能性が高いので、駆除ではなくすべて削除をしてください。これにより2次感染、3次感染を防げます。また、自分が作成したデータ等に感染していた場合は、駆除が可能な場合もありますが、駆除のボタンが押せない状態もしくは駆除しても失敗する場合は、すでに元のデータの戻せない状態までデータが書き換えられている場合もあります。この場合もすべて削除してください。
解説での表記(用語)について
以下の説明文では、Windowsオペレーティングシステムがインストールされたディレクトリを%windir%と表記しており、インストール時の設定により異なる場合があります。%windir%のサブディレクトリである"System"や"System32"は%system%と表記しています。
%drive%には、任意のドライブ名が入ります。
解説
■侵入(インストレーション)について
このワームは、実行時に次のファイルを作成します。
%system%\xpwunp.data (740 B)
%system%\sppsrv.exe (96256 B)
次のプロセスを実行します。
%system%\sppsrv.exe
インストール終了後、元の実行ファイルを削除します。
次のレジストリーを設定する場合があります。
[HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\
Run]
"SharePoint Portal Server Bridge" = " %system%\sppsrv.exe"
[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\
Run]
"SharePoint Portal Server Bridge" = " %system%\sppsrv.exe"
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\
sppsrv]
"Type" = 16
"Start" = 2
"ErrorControl" = 1
"DisplayName" = "SharePoint Portal Server Bridge"
"ObjectName" = "LocalSystem"
"Description" = "Support connection to SharePoint Portal
Server."
"ImagePath" = "%system%\sppsrv.exe"
これにより、システムが起動するたびに実行されるようになります。
■リムーバブルメディアへの感染について
このワームは、次のファイルを作成します。
%drive%\Recycled\L.exe (27136 B)
%drive%\autorun.inf
このAUTORUN.INFファイルには、マルウェアの実行ファイルへのパスが記述されています。
これにより、感染メディアがコンピューターに挿入されるたびにワームが実行されるようになります。
■情報の取得
このワームは、次の情報を収集します。
オペレーティングシステムとシステム設定に関する情報
ネットワークアダプター情報
コンピューター名
コンピューターのIPアドレス
収集した情報をリモートのコンピューターに送信しようとします。
■その他の情報
このワームは、リモートのコンピューターもしくはインターネットからデータや命令を受け取ります。
4つのURLを保持しています。通信にはHTTPプロトコルが使用されます。
次を実行する場合があります。
リモートのコンピューターもしくはインターネットからファイルをダウンロードする
実行ファイルを実行する
ファイルを削除する
自身をバージョンアップする
収集した情報を送信する
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