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ウイルス情報  
最新ウイルス定義ファイルバージョン : 12381
(2015/10/09 17:02)

最新ウイルス情報 : Win32/Spy.Hesperbot.A
公開日:2013年9月13日
このウイルスに関する危険度 :■■□□□

定義名称 Win32/Spy.Hesperbot.A
シグネチャ検査による結果だった場合 Win32/Spy.Hesperbot.A
種別 トロイの木馬
アドバンスドヒューリスティック検査による結果だった場合 このオリジナルのトロイを利用した新種、亜種が検出された場合は、「NewHeur_PE」もしくは「Win32/Spy.Hesperbot.A トロイの木馬の亜種」という名称で警告が出ます。
対応時期 バージョン8713(20130821)以降
影響を受けるプラットフォーム Microsoft Windows
概要 これは、リモートからコントロール可能なバックドア型のトロイの木馬です。詳しい活動内容については、解説欄をご参照ください。

検出した場合の対処方法

常駐監視を行っている各検査プログラムによって検出された場合は、駆除もしくは削除を行ってください。駆除もしくは削除ができない場合は、Windows のシステムの復元により修復しなければならない可能性があります。

対象のファイルが身に覚えのないファイル名の場合は、そのファイル自身がウイルスそのものである可能性が高いので、駆除ではなくすべて削除をしてください。これにより2次感染、3次感染を防げます。また、自分が作成したデータ等に感染していた場合は、駆除が可能な場合もありますが、駆除のボタンが押せない状態もしくは駆除しても失敗する場合は、すでに元のデータの戻せない状態までデータが書き換えられている場合もあります。この場合もすべて削除してください。

解説での表記(用語)について

以下の説明文では、Windowsオペレーティングシステムがインストールされたディレクトリを%windir% と表記しており、インストール時の設定により異なる場合があります。%windir% のサブディレクトリである"System"や"System32"は %system% と表記しています。
%commonappdata%は、マイドキュメント以下のApplication Dataディレクトリを表記しています。

解説


■侵入(インストレーション)について
このトロイの木馬は、実行時に自身を次の場所にコピーします。

%windir%\%variable1%.exe
%windir%\%variable2\%variable1%.exe
%commonappdata%\%variable1%.exe
%commonappdata%\%variable2\%variable1%.exe


システムが起動するたびに実行されるよう、次のレジストリーエントリーを登録します。

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run]
"%variable3%" = "%windir%\%variable1%.exe"
[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run]
"%variable3%" = "%windir%\%variable1%.exe"


次のファイルを作成する場合があります。

%commonappdata%\%variable1%\%variable2%.dat
%commonappdata%\Sun\%variable2%.bkp


%variable1-3%には可変の文字列が入ります。

実行中のすべてのプロセスに自身のプログラムコードを挿入して新たなスレッドを作成、実行します。

■情報の取得
このトロイの木馬は個人情報を盗み出します。

次の情報を収集します。

コンピューター名
コンピューターのIPアドレス
ネットワークデバイスの外部IPアドレス
ハードウェア情報


ユーザーが特定のWebサイトを閲覧中に個人情報を収集します。

次のプログラムが影響を受けます。

Internet Explorer
Mozilla Firefox
Google Chrome
Opera
Apple Safari
Yandex Browser
SeaMonkey
K-Meleon
Maxthon
Avant Browser
Sleipnir
Deepnet Explorer


収集した情報をリモートのコンピューターに送信しようとします。

■その他の情報
このトロイの木馬は、リモートのコンピューターもしくはインターネットからデータや命令を受け取ります。

1つのURLを保持しています。通信にはHTTPSプロトコルが使用されます。

次を実行します。

リモートのコンピューターもしくはインターネットからファイルをダウンロードする
実行ファイルを実行する
自身をバージョンアップする
ネットワークトラフィックを監視する
ネットワークトラフィックを改ざんする
ユーザーのデスクトップ上の操作を動画としてキャプチャする
スクリーンショットを作成する
プロキシサーバーを設定する
キー入力内容を記録する
リモートコントロール用のサーバーを設定する


次のWindows APIをフックして、入力データやメッセージを横取りします。

WSPCloseSocket (mswsock.dll)
WSPConnect (mswsock.dll)
WSPIoctl (mswsock.dll)
WSPSocket (mswsock.dll)
CertVerifyCertificateChainPolicy (crypt32.dll)
CertGetCertificateChain (crypt32.dll)
CERT_VerifyCertificate (nss3.dll)
CERT_VerifyCert (nss3.dll)
CERT_VerifyCertificateNow (nss3.dll)
CERT_VerifyCertNow (nss3.dll)
CERT_VerifyCertName (nss3.dll)
GetMessagePos (user32.dll)
GetCursorPos (user32.dll)
SetCursorPos (user32.dll)
SetCapture (user32.dll)
ReleaseCapture (user32.dll)
GetCapture (user32.dll)
GetMessageA (user32.dll)
GetMessageW (user32.dll)
PeekMessageA (user32.dll)
PeekMessageW (user32.dll)
OpenDesktopA (user32.dll)
OpenDesktopW (user32.dll)
OpenInputDesktop (user32.dll)
SwitchDesktop (user32.dll)
GetDC (user32.dll)
GetDCEx (user32.dll)
GetDCOrgEx (user32.dll)
GetWindowDC (user32.dll)
WindowFromDC (user32.dll)
ReleaseDC (user32.dll)
BeginPaint (user32.dll)
EndPaint (user32.dll)
GetUpdateRect (user32.dll)
GetUpdateRgn (user32.dll)
SetDIBitsToDevice (user32.dll)


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