検出した場合の対処方法
常駐監視を行っている各検査プログラムによって検出された場合は、駆除もしくは削除を行ってください。駆除もしくは削除ができない場合は、Windowsのシステムの復元により修復しなければならない可能性があります。
対象のファイルが身に覚えのないファイル名の場合は、そのファイル自身がウイルスそのものである可能性が高いので、駆除ではなくすべて削除をしてください。これにより2次感染、3次感染を防げます。また、自分が作成したデータ等に感染していた場合は、駆除が可能な場合もありますが、駆除のボタンが押せない状態もしくは駆除しても失敗する場合は、すでに元のデータの戻せない状態までデータが書き換えられている場合もあります。この場合もすべて削除してください。
解説での表記(用語)について
以下の説明文では、Windowsオペレーティングシステムがインストールされたディレクトリを%windir%と表記しており、インストール時の設定により異なる場合があります。%windir%のサブディレクトリである"System"や"System32"は%system%と表記しています。
%hexvalue%は、16進数の値を表記しています。
解説
■侵入(インストレーション)について
このトロイの木馬は、実行時に次のファイルを作成します。
%variable%.log (77824 B)
%variable%.sys (38528 B)
c:\%variable%.bat
次のシステムドライバをインストールします。
%variable%.sys
次のレジストリを登録します。
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Enum\Root\LEGACY_%variable%.SYS\0000\Control]
"*NewlyCreated*" = 0
"ActiveService" = "%variable%.sys"
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Enum\Root\LEGACY_%variable%.SYS\0000]
"Service" = "%variable%.sys"
"Legacy" = 1
"ConfigFlags" = 0
"Class" = "LegacyDriver"
"ClassGUID" = "{8ECC055D-047F-11D1-A537-0000F8753ED1}"
"DeviceDesc" = "%variable%.sys"
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Enum\Root\LEGACY_%variable%.SYS]
"NextInstance" = 1
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\%variable%.sys\Enum]
"0" = "Root\LEGACY_%variable%.SYS\0000"
"Count" = 1
"NextInstance" = 1
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\%variable%.sys\Security]
"Security" = "%hexvalue%"
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\%variable%.sys]
"Type" = 1
"Start" = 4
"ErrorControl" = 1
"ImagePath" = "%system%\%variable%.sys"
"DisplayName" = "%variable%.sys"
"DeleteFlag" = 1
[HKEY_CURRENT_USER\Software\AppDataLow\{2EB8B042-32B9-3CC4-9653-2A3738FDEC81}]
"ID" = "%hexvalue%"
"Group" = 1016
"Config" = "%hexvalue%"
%variable%には可変の文字列が入ります。
ハードディスクのMBR(マスターブートレコード)を自身のプログラムコードで置き換えます。
実行中のプロセスに自身のプログラムコードを挿入して新たなスレッドを作成、実行する場合があります。
インストール終了後、元の実行ファイルを削除します。
■その他の情報
このトロイの木馬は、特定アプリケーションの使用時にさまざまな情報を収集します。
次のアプリケーションに関する情報を収集します。
explorer.exe
iexplorer.exe
firefox.exe
chrome.exe
opera.exe
safari.exe
収集した情報をリモートのコンピュータに送信しようとします。
2つのURLを保持しています。通信にはHTTPプロトコルが使用されます。
次のWindows APIをフックして、入力データやメッセージを横取りします。
InternetReadFile (Wininet.dll)
InternetReadFileExA (Wininet.dll)
InternetReadFileExW (Wininet.dll)
HttpSendRequestA (Wininet.dll)
HttpSendRequestW (Wininet.dll)
InternetQueryDataAvailable (Wininet.dll)
InternetConnectA (Wininet.dll)
InternetConnectW (Wininet.dll)
HttpOpenRequestA (Wininet.dll)
HttpOpenRequestW (Wininet.dll)
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