検出した場合の対処方法
常駐監視を行っている各検査プログラムによって検出された場合は、駆除もしくは削除を行ってください。駆除もしくは削除ができない場合は、Windowsのシステムの復元により修復しなければならない可能性があります。
対象のファイルが身に覚えのないファイル名の場合は、そのファイル自身がウイルスそのものである可能性が高いので、駆除ではなくすべて削除をしてください。これにより2次感染、3次感染を防げます。また、自分が作成したデータ等に感染していた場合は、駆除が可能な場合もありますが、駆除のボタンが押せない状態もしくは駆除しても失敗する場合は、すでに元のデータの戻せない状態までデータが書き換えられている場合もあります。この場合もすべて削除してください。
解説での表記（用語）について
以下の説明文では、Windowsオペレーティングシステムがインストールされたディレクトリを%windir%と表記しており、インストール時の設定により異なる場合があります。%windir%のサブディレクトリである"System"や"System32"は%system%と表記しています。
%printprocessordirectory%,%printprocessordirectory%は、プリントプロセッサ用ディレクトリを表記しています。
解説
■侵入（インストレーション）について
このトロイの木馬は、実行時に次のファイルを作成します。
C:\Program Files\Internet Explorer\setupapi.dll (14336 B)
C:\Program Files\Opera\setupapi.dll (14336 B)
C:\Program Files\Mozilla Firefox\setupapi.dll (14336 B)
%printprocessordirectory%\SMWinPrn.dat (100352 B)
%system%\Drivers\sfc.sys (16632 B)
次のファイルを改ざんします。
%system%\sfcfiles.dll
次のレジストリを登録します。
%binvalue1%～%binvalue8%には、それぞれバイナリ値が入ります。
[HKLM\System\CurrentControlSet\Control\Session Manager\
AppCertDlls]
"DefaultVerifier" = "C:\Program Files\Internet
Explorer\setupapi.dll"
[HKLM\Software\Settings]
"CryptoHash" = %binvalue1%
"ErrorControl" = %binvalue2%
"CoreSettings" = %binvalue3%
"RegId" = %binvalue4%
"HashSeed" = %binvalue5%
"DriveSettings"= %binvalue6%
"PnPData" = %binvalue7%
■その他の情報
このトロイの木馬は、リモートのコンピュータもしくはインターネットからデータや命令を受け取ります。
このトロイの木馬は5つのURLを保持しています。通信にはHTTPプロトコルが使用されます。
次を実行します。
リモートのコンピュータもしくはインターネットからファイルをダウンロードする
実行ファイルを実行する
収集した情報を送信する
次の情報を取得します。
コンピュータ名
オペレーティングシステムとシステム設定に関する情報
次のレジストリを登録する場合があります。
[HKCU\Software\Microsoft\Windows]
"%random%" = %binvalue8%
[HKLM\Software\Microsoft\Windows]
"%random%" = %binvalue8%
%random%には可変の文字列が入ります。
次のWindows APIをフックして、入力データやメッセージを横取りします。
LdrGetProcedureAddress (ntdll.dll)
InternetOpenA (wininet.dll)
InternetOpenW (wininet.dll)
WSAStartup (ws2_32.dll)
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