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ウイルス情報  
最新ウイルス定義ファイルバージョン : 12381
(2015/10/09 17:02)

最新ウイルス情報 : Win32/Bedep.D
公開日:2015年8月7日
このウイルスに関する危険度 :■■□□□

定義名称 Win32/Bedep.D
シグネチャ検査による結果だった場合 Win32/Bedep.D
別名 Backdoor.Win32.Bedep.cvd(Kaspersky)、Backdoor:Win32/Bedep.A(Microsoft)、TR/Bedep.237568(Avira)
種別 トロイの木馬
アドバンスドヒューリスティック検査による結果だった場合 このオリジナルのトロイを利用した新種、亜種が検出された場合は、「NewHeur_PE」もしくは「Win32/Bedep.Dの亜種 トロイの木馬」という名称で警告が出ます。
対応時期 バージョン11594(20150507)以降
影響を受けるプラットフォーム Microsoft Windows
概要 このトロイの木馬は、インターネットから別のマルウェアをダウンロードしようとします。リモートからコントロールが可能です。通常は別のマルウェアの一部です。詳しい活動内容については、下記をご参照ください。

検出した場合の対処方法

常駐監視を行っている各検査プログラムによって検出された場合は、駆除もしくは削除を行ってください。駆除もしくは削除ができない場合は、Windows のシステムの復元により修復しなければならない可能性があります。

対象のファイルが身に覚えのないファイル名の場合は、そのファイル自身がウイルスそのものである可能性が高いので、駆除ではなくすべて削除をしてください。これにより2次感染、3次感染を防げます。また、自分が作成したデータ等に感染していた場合は、駆除が可能な場合もありますが、駆除のボタンが押せない状態もしくは駆除しても失敗する場合は、すでに元のデータの戻せない状態までデータが書き換えられている場合もあります。この場合もすべて削除してください。

解説での表記(用語)について

以下の説明文では、環境変数を利用して各ファイルやディレクトリへのパスを表記しています。
例:
%windir% : Windowsオペレーティングシステムがインストールされたディレクトリのパス(インストール時の設定により異なる場合があります)。
%system% : %windir% のサブディレクトリである"System"や"System32"のパス。
%malwarefilepath% : マルウェアプログラムまでのパス。
%malwarefilename% : マルウェアプログラムまでのファイル名。

その他に関しては、以下のページも参考にしてください。
Microsoft Malware Protection Center - Malware help
Common Folder variables

解説


■侵入(インストレーション)について
このトロイの木馬は、次のファイルを作成する場合があります。

%commonappdata%\{%variable1%}\%filename%.dll (237568 B, Win32/Bedep.D)


%filename%は次の文字列のいずれかになります。

acproxy
actxprxy
advpack
amstream
apphelp
appmgr
atidemgy
atl
blbEvents
brdgcfg
browser
bthci
certmgr
clfsw32
cmcfg32
cmpbk32
cnvfat
crypt32
csrsrv
d3d10
d3d10core
d3d11
d3d11ref
dbghelp
dbnmpntw
ddraw
ddrawex
devmgr
dhcpcsvc
dispex
Display
dps
esent
FntCache
framebuf
fwcfg
gameux
getuname
hal
hid
hlink
icmp
ieapfltr
ifsdrives
imagehlp
imgutil
input
ipsecsnp
kdcom
keyiso
keymgr
ksuser
ListSvc
localui
lsmproxy
mciwave
md
mf
mmsys
mpr
msoeacct
msvcirt
msvcp60
msxml3
mydocs
ndishc
neth
ntlanman
opengl32
p2pcollab
PeerDistSvc
perftrack
pngfilt
powercpl
prnntfy
propsys
provsvc
Query
qwave
rasadhlp
rasser
rdpcore
rdpencom
recovery
rtm
scksp
secproc
Sens
shdocvw
shsetup
softpub
spnet
spwizimg
srhelper
tapiui
tcpmon
thawbrkr
tpmcompc
tsmf
twain_32
ubpm
umpo
vcamp110d
vfcuzz
vfnws
vmstorfltres
vss_ps
wcnwiz
wdigest
wer
whealogr
winbio
wkscli
wkssvc
Wldap32
WMADMOE
wmdrmnet
WMVCORE
wpccpl
wrap_oal
wsdchngr
wshelper
wuapi
xrWCtmg2
xrWPpb4
xwizards
xwtpdui
zipfld


%variable1-2%には可変の文字列が入ります。

次のレジストリーエントリーを設定する場合があります。

[HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Classes\CLSID\{%variable2%}\InProcServer32]
"(Default)" = "%commonappdata%\{%variable1%}\%filename%.dll"
"ThreadingModel" = "Apartment"
[HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Classes\Drive\ShellEx\FolderExtensions\{%variable2%}]
"DriveMask" = 4294967295
[HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\CLSID\{%variable2%}\InProcServer32]
"(Default)" = "%commonappdata%\{%variable1%}\%filename%.dll"
"ThreadingModel" = "Apartment"
[HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\Drive\ShellEx\FolderExtensions\{%variable2%}]
"DriveMask" = 4294967295


これにより、特定のプロセスに自身のコードを挿入します。

次のプロセスに自身のプログラムコードを挿入して新たなスレッドを作成、実行します。

explorer.exe


次のコマンドを実行する場合があります。

taskhost.exe
explorer.exe
winrshost.exe
conhost.exe
notepad.exe


この実行中のプロセスに自身のコードを挿入して新たなスレッドを作成、実行します。

■情報の取得
このトロイの木馬は、次の情報を収集します。

OSのバージョン
オペレーティングシステムとシステム設定に関する情報


収集した情報をリモートのコンピューターに送信しようとします。

■その他の情報
このトロイの木馬は、リモートのコンピューターもしくはインターネットからデータや命令を受け取ります。

さまざまなURLを生成します。通信にはHTTPプロトコルが使用されます。

次を実行します。

リモートのコンピューターもしくはインターネットからファイルをダウンロードする
実行ファイルを実行する
自身をバージョンアップする
自身をアンインストールする


インターネットに接続されているかどうかを確認するため、次のサーバーへの接続を試みます。

www.earthtools.org
www.google.com
www.ecb.europa.eu


次のWindows APIをフックして、入力データやメッセージを横取りします。

MessageBoxIndirectW (user32.dll)
MessageBoxTimeoutW (user32.dll)
DialogBoxIndirectParamAorW (user32.dll)
ExitProcess (kernel32.dll)
NtTerminateProcess (kernel32.dll)


次の偽のダイアログボックスを表示する場合があります。



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