検出した場合の対処方法
常駐監視を行っている各検査プログラムによって検出された場合は、駆除もしくは削除を行ってください。駆除もしくは削除ができない場合は、Windowsのシステムの復元により修復しなければならない可能性があります。
対象のファイルが身に覚えのないファイル名の場合は、そのファイル自身がウイルスそのものである可能性が高いので、駆除ではなくすべて削除をしてください。これにより2次感染、3次感染を防げます。また、自分が作成したデータ等に感染していた場合は、駆除が可能な場合もありますが、駆除のボタンが押せない状態もしくは駆除しても失敗する場合は、すでに元のデータの戻せない状態までデータが書き換えられている場合もあります。この場合もすべて削除してください。
解説での表記（用語）について
以下の説明文では、Windowsオペレーティングシステムがインストールされたディレクトリを%windir%と表記しており、インストール時の設定により異なる場合があります。%windir%のサブディレクトリである"System"や"System32"は%system%と表記しています。
%temp%はWindowsオペレーティングシステムのテンポラリディレクトリを表記しています。
解説
■侵入（インストレーション）について
このワームは、実行時に自身を次の場所にコピーします。
%temp%\%variable%.tmp.exe
%variable%には可変の文字列が入ります。
次の場所にファイルを作成します。
%temp%\PydGin.bin
次のレジストリを設定します。
[HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\SystemRestore]
"DisableSR" = 1
システムが起動するたびに実行されるよう、次のレジストリエントリを登録します。
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run]
"winupdate" = "%temp%\%variable%.tmp.exe"
■共有フォルダおよびP2Pネットワークを経由した感染について
このワームは、次のプログラムの共有フォルダを探します。
Ares
FrostWire
eMule
BearShare
Kazaa
Lphant
Shareaza
LimeWire
対象のフォルダを見つけると、自身のコピーを新たに作成します。
その際、次のファイル名を使用します。
%variable%.exe
%variable%には可変の文字列が入ります。
■リムーバブルメディアへの感染について
このワームは、次のファイル名を使用してリムーバブルドライブのルートフォルダに自身をコピーします。
%variable%.tmp.exe
次のファイルが同じフォルダ内に作成されます。
Autorun.inf
これにより、感染メディアがコンピュータに挿入されるたびにワームが実行されるようになります。
■その他の情報
このワームは、リモートのコンピュータもしくはインターネットからデータや命令を受け取ります。
このワームは2つのURLを保持しています。通信にはHTTPプロトコルが使用されます。
次を実行します。
リモートのコンピュータもしくはインターネットからファイルをダウンロードする
実行ファイルを実行する
自身をバージョンアップする
自身を感染先のコンピュータから削除する
DoS/DDoS攻撃を仕掛ける
偽の警告を表示する
特定のWebサイトへのアクセスを遮断する
コンピュータをシャットダウンして再起動する
キー入力内容を記録する
キーボードやマウスによる入力を遮断する
画面表示しない
次のファイルを変更します。
%windows%\system32\drivers\etc\hosts
次の場所にファイルを作成します。
%temp%\logs.xxx
次のプログラムを終了させます。
taskmgr.exe
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