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ウイルス情報  
最新ウイルス定義ファイルバージョン : 12381
(2015/10/09 17:02)

最新ウイルス情報 : Win32/AutoRun.Agent.AGC
公開日:2012年9月14日
このウイルスに関する危険度 :■■■□□

定義名称 Win32/AutoRun.Agent.AGC
シグネチャ検査による結果だった場合 Win32/AutoRun.Agent.AGC
別名 Trojan:Win32/Malagent(Microsoft)、Variant.Zusy.16306(BitDefender)、W32/Autorun.worm!qo virus(McAfee)
種別 ワーム
アドバンスドヒューリスティック検査による結果だった場合 このオリジナルのトロイを利用した新種、亜種が検出された場合は、「NewHeur_PE」もしくは「Win32/AutoRun.Agent.AGC ワームの亜種」という名称で警告が出ます。
対応時期 バージョン7257(20120629)以降
影響を受けるプラットフォーム Microsoft Windows
概要 このワームは、リムーバブルメディアを介して感染を広げます。rootkitによく見られる手法を用いています。詳しい活動内容については、解説欄をご参照ください。

検出した場合の対処方法

常駐監視を行っている各検査プログラムによって検出された場合は、駆除もしくは削除を行ってください。駆除もしくは削除ができない場合は、Windowsのシステムの復元により修復しなければならない可能性があります。

対象のファイルが身に覚えのないファイル名の場合は、そのファイル自身がウイルスそのものである可能性が高いので、駆除ではなくすべて削除をしてください。これにより2次感染、3次感染を防げます。また、自分が作成したデータ等に感染していた場合は、駆除が可能な場合もありますが、駆除のボタンが押せない状態もしくは駆除しても失敗する場合は、すでに元のデータの戻せない状態までデータが書き換えられている場合もあります。この場合もすべて削除してください。

解説での表記(用語)について

以下の説明文では、Windowsオペレーティングシステムがインストールされたディレクトリを%windir%と表記しており、インストール時の設定により異なる場合があります。%windir%のサブディレクトリである"System"や"System32"は%system%と表記しています。
%appdata%は、マイドキュメント以下のApplication Dataディレクトリを表記しています。
%malwarefilepath%は、マルウェアプログラムまでのパスを表記しています。

解説


■侵入(インストレーション)について
このワームは、実行時に自身を次の場所にコピーします。

%appdata%\%variable1%\%variable1%.exe


システムが起動するたびに実行されるよう、次のレジストリーエントリーを登録します。

[HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\
Run]
"%variable1%" = "%appdata%\%variable1%\%variable1%.exe"
[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\
Run]
"%variable1%" = "%appdata%\%variable1%\%variable1%.exe"


%variable1%には可変の文字列が入ります。

次のプロセスを起動します。

%malwarefilepath%
%windir%\system32\svchost.exe
%windir%\explorer.exe
%windir%\syswow64\explorer.exe


実行中のすべてのプロセスに自身のプログラムコードを挿入して新たなスレッドを作成、実行します。

■リムーバブルメディアへの感染について
このワームは、次の名前を使用して、リムーバブルドライブのルートフォルダーに自身をコピーします。

%variable1%_l.exe
%variable1%_a.exe


次のファイルを同じフォルダー内に作成します。

Autorun.inf


これにより、感染メディアがコンピューターに挿入されるたびにワームが実行されるようになります。

次のファイルを同じフォルダー内に作成する場合があります。

%variable2%.lnk


作成されたファイルは悪意のあるファイルへのショートカットです。

%variable1-2%には可変の文字列が入ります。

■情報の取得
このワームは、特定のサイトへのアクセスに使用された情報を収集します。

次のアプリケーションの動作に影響を及ぼします。

Google Chrome
Internet Explorer
Mozilla Firefox


次の情報を収集します。

特定のアプリケーション/サービスのログインユーザー名
特定のアプリケーション/サービスのログインパスワード
オペレーティングシステムのバージョン
CPUの情報


収集された情報は次のファイルに保存されます。

%appdata%\%variable1%\%variable1%.log


収集した情報をリモートのコンピューターに送信しようとします。

■その他の情報
このワームは、リモートのコンピューターもしくはインターネットからデータや命令を受け取ります。

4つのURLを保持しています。通信にはHTTPプロトコルが使用されます。

次を実行します。

リモートのコンピューターもしくはインターネットからファイルをダウンロードする
実行ファイルを実行する
自身をバージョンアップする
自身をアンインストールする
ファイルをリモートのコンピューターに送信する
収集した情報を送信する


次のファイルを作成する場合があります。

%appdata%\%variable1%\%variable1%.cfg


特定の仮想環境内で実行されていることを確認すると、自身の活動を終了します。

次のWindows APIをフックして、入力データやメッセージを横取りします。

HttpSendRequestW (wininet.dll)
LdrLoadDll (ntdll.dll)
NtDeleteValueKey (ntdll.dll)
NtEnumerateValueKey (ntdll.dll)
NtOpenProcess (ntdll.dll)
NtQueryDirectoryFile (ntdll.dll)
NtQuerySystemInformation (ntdll.dll)
NtReadFile (ntdll.dll)
NtResumeThread (ntdll.dll)
NtSetInformationFile (ntdll.dll)
NtSetValueKey (ntdll.dll)
NtWriteFile (ntdll.dll)
PR_Write (nspr4.dll)


システム上で自身の存在を隠します。

次のメッセージを表示する場合があります。



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