Win32/PSW.Delf.FZ は、オンラインゲームのLineage(リネージュ)のパスワードを盗聴する典型的なトロイの木馬です。そのサイズは58,880バイトであり、UPXで圧縮されています。
これが実行されると、自分自身のコピーをSystem32フォルダ"EXPLORER.EXE"というファイル名で作成します。
さらに、HTDLL.DLL(サイズは23,040バイトでUPXで圧縮されています)というコンポーネントもSystem32ディレクトリに作成します。このコンポーネントは、NOD32アンチウイルスでは、Win32/PSW.Delf.FZとして検出します。
このトロイの木馬は、作成したファイルがWindowsの再起動時に実行されるように、次のレジストリキーを追加します。
HKCU\Software\Microsoft\WindowsNT\CurrentVersion\Windows
"load" = "%SYSTEM32%\explorer.exe"
HTDLL.DLLファイルは、Windowsのエクスプローラにインジェクトされます。つまり、エクスプローラが実行されていれば、このトロイの木馬はメモリ上でアクティブになります。
このファイルは、実行ファイルや関連するマップファイルを検索することによって ゲームデータの在り処を検索します。
このトロイの木馬は、取得したすべてのデータをc:\GaMeJTT1.TXTに保存して、送信データ(送信先のサーバーのアドレスとパスワード)として使います。
このトロイの木馬は、いくつかのファイアウォールとKasperskyファイアウォールやMailmonitor,
ZoneAlarm, EGHostを含むセキュリティソフトを停止します。
このトロイの木馬は、Webサーバーからファイルのダウンロードや実行も試みます。
http://www.***.com/hehe/123.exe
また、このトロイの木馬は、explorer.exeの代わりに、rundll32.exeまたはinternat.exeも使用することがあります。
NOD32アンチウイルスは、アドバンスドヒューリスティック機能によって、ウイルス定義ファイルの更新を行なうことなく、Win32/PSW.Delf.FZ
を検出することができます。
NOD32アンチウイルスは、ウイルス定義ファイルのバージョン1.1093にて対応しています。
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