■ Win32/Scold.A
Win32/Scold.A は、電子メールの添付ファイルで拡散するワームです。Visual Basic で記述されており、UPXユーティリティで圧縮されたワームのサイズは28,160バイトです。解凍するとサイズは、77KBになります。このワームはWindows95以降のWindowsオペレーティングシステム上で動作します。
注意:
以下の説明文では、Windowsオペレーティングシステムがインストールされたディレクトリを
%windir% と表記しており、インストール時の設定により異なる場合があります。
%windir% のサブディレクトリである"System"や"System32"は
%system% と表記しています。
このワームは、"When It's Cold Outside She Gives Me
Warm Inside" という題名のメッセージ(メール)として広がります。この題名は、"Re:" もしくは "Fw:" で始まることもあります。メールの本文には以下のテキストがあります。
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また、本文の残りには、次のように、「このメールがアンチウイルスシステムによってスキャンされて、このメールにはウイルスが無い」という意味のテキストがありますが、偽りのメッセージです。
Free Online Virus Scan
=============
100% VIRUS FREE
No viruses or suspicious files were found in the attached
file.
添付ファイルは、サイズが28,160バイトで、拡張子が".scr"であるランダムなファイル名になります。この添付ファイルが、ワーム
Win32/Scold.A です。添付ファイルを開くと、ワームが実行されて、1つの画像が表示されます。
ワームが実行されると、%windir% ディレクトリにそのコピーを Warm.scr というファイル名で作成します。サイズは
28,160バイトです。
このワームは、システムレジストリキー
HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
の ExeName32 という項目に、%windir%\Warm.scr を設定して
オペレーティングシステムの再起動後にワームをコピーする活動を開始します。
このワームは、電子メールを経由して感染を広めるために、Microsoft Outlook
クライアントおよび htm, html, ctt という拡張子が付いたファイルから、
メールアドレスを取得します。
NOD32アンチウイルスは、更新を行うことなく拡張ヒューリスティックを使用することにより、
Win32/Scold.A を検出することができます。ウイルス定義ファイルは1.577にて対応しています。