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ウイルス情報  
最新ウイルス定義ファイルバージョン : 12381
(2015/10/09 17:02)

最新ウイルス情報 : Win32/Neurevt.B
公開日:2014年3月12日
このウイルスに関する危険度 :■■■□□

定義名称 Win32/Neurevt.B
シグネチャ検査による結果だった場合 Win32/Neurevt.B
別名 Win32/Neurevt.A(Microsoft)
種別 トロイの木馬
アドバンスドヒューリスティック検査による結果だった場合 このオリジナルのトロイを利用した新種、亜種が検出された場合は、「NewHeur_PE」もしくは「Win32/Neurevt.B トロイの木馬の亜種」という名称で警告が出ます。
対応時期 バージョン8893(20131008)以降
影響を受けるプラットフォーム Microsoft Windows
概要 これは、リモートからコントロール可能なバックドア型のトロイの木馬です。rootkitによく見られる手法を用いています。詳しい活動内容については、解説欄をご参照ください。

検出した場合の対処方法

常駐監視を行っている各検査プログラムによって検出された場合は、駆除もしくは削除を行ってください。駆除もしくは削除ができない場合は、Windows のシステムの復元により修復しなければならない可能性があります。

対象のファイルが身に覚えのないファイル名の場合は、そのファイル自身がウイルスそのものである可能性が高いので、駆除ではなくすべて削除をしてください。これにより2次感染、3次感染を防げます。また、自分が作成したデータ等に感染していた場合は、駆除が可能な場合もありますが、駆除のボタンが押せない状態もしくは駆除しても失敗する場合は、すでに元のデータの戻せない状態までデータが書き換えられている場合もあります。この場合もすべて削除してください。

解説での表記(用語)について

以下の説明文では、Windowsオペレーティングシステムがインストールされたディレクトリを%windir% と表記しており、インストール時の設定により異なる場合があります。%windir% のサブディレクトリである"System"や"System32"は %system% と表記しています。
%appdata%は、マイドキュメント以下のApplication Dataディレクトリを表記しています。
%commonappdata%は、マイドキュメント以下のApplication Dataディレクトリを表記しています。
%malwarefilepath%は、マルウェアプログラムまでのパスを表記しています。
%programfiles%は、プログラムファイルディレクトリを表記しています。

解説


■侵入(インストレーション)について
このトロイの木馬は、実行時に自身を次の場所へコピーします。

%programfiles%\Common Files\Identity0\%variable1%.exe
%commonappdata%\Identity0\%variable1%.exe
%appdata%\Identity0\%variable1%.exe


この場所は、マルウェアの実行ファイル内に保存されている当該時点での設定によって異なる場合があります。

システムが起動するたびに実行されるよう、次のレジストリーエントリーを登録します。

[HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run]
"nvsystray" = "%malwarefilepath%"
[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run]
"nvsystray" = "%malwarefilepath%"


次のレジストリーエントリーを登録します。

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\%variable1%.exe\DisableExceptionChainValidation]
[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\1]
"2500" = 3
[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\2]
"2500" = 3
[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\3]
"2500" = 3
[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\4]
"2500" = 3
[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced]
"ShowSuperHidden" = 0
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\rstrui.exe]
"Debugger" = "%variable2%_.exe"


%variable1-2%には可変の文字列が入ります。

次のプロセスを起動します。

%windir%\explorer.exe
%system%\svchost.exe -k NetworkService
%system%\wuauclt.exe
%system%\WerFault.exe


この実行中のプロセスに自身のコードを挿入して新たなスレッドを作成、実行します。

実行中のすべてのプロセスに自身のプログラムコードを挿入して新たなスレッドを作成、実行します。ただし、次のプロセスは除きます。

winlogon.exe
csrss.exe
services.exe
lsass.exe
spoolsv.exe
smss.exe
skype.exe


インストール終了後、元の実行ファイルを削除します。

■リムーバブルメディアへの感染について
このトロイの木馬は、自身のコピーをリムーバブルドライブに作成する場合があります。

次の名前を使用して、リムーバブルドライブのルートフォルダーに自身をコピーします。

%variable%p.exe


%variable%には可変の文字列が入ります。

次のファイルを同じフォルダー内に作成します。

ntusbdriver.sys


リムーバブルドライブのルートフォルダー内のファイルとフォルダーを検索します。

対象のファイルを見つけると、新たなファイルを作成します。

新たに作成されるファイルの名前には、検出されたファイルの名前が利用されます。ファイルの拡張子は".lnk"になります。

作成されたファイルは悪意のあるファイルへのショートカットです。

■情報の取得
このトロイの木馬は、パスワードなどの個人情報を盗み出します。

次のアプリケーションに関する情報を収集します。

FileZilla
SmartFTP
CoreFTP
FlashFXP
WinSCP
FTP Commander
PuTTY


次の情報を収集します。

FTPアカウント情報
インストールされているアンチウイルスソフトウェア
インストールされているソフトウェアの一覧
コンピューター名
ユーザー名
OSのバージョン
オペレーティングシステムとシステム設定に関する情報
CPUの情報
メモリのステータス
コンピューターのIPアドレス


収集した情報をリモートのコンピューターに送信しようとします。

■その他の情報
このトロイの木馬は、リモートのコンピューターもしくはインターネットからデータや命令を受け取ります。

2つのURLを保持しています。通信にはHTTPプロトコルが使用されます。

次を実行します。

リモートのコンピューターもしくはインターネットからファイルをダウンロードする
実行ファイルを実行する
リムーバブルドライブを介して感染を広げる
特定のURLに接続する
シェルコマンドを実行する
自身をアンインストールする
DoS/DDoS攻撃を仕掛ける
プロキシサーバーを設定する
特定のWebサイトへのアクセスを遮断する
ネットワークトラフィックを監視する
Webブラウザーに設定されているホームページを変更する
サービスを開始/停止する
収集した情報を送信する


次のサービスを無効にします。

BITS
MpsSvc
SharedAccess
wscsvc
wuauserv


インターネットに接続されているかどうかを確認するため、次のサーバーへの接続を試みます。

microsoft.com
update.microsoft.com
windowsupdate.microsoft.com


次のメッセージを表示する場合があります。

Critical Disk Error
Windows has encountered a corrupted folder on your hard drive
Multiple corrupted files have been found in the folder My Documents.
To prevent serious loss of data, please allow Windows to restore these files.


ユーザーアカウント制御(UAC)をバイパスすることができます。

次のWindows APIをフックして、入力データやメッセージを横取りします。

KiFastSystemCall (ntdll.dll)
getaddrinfo (ws2_32.dll)
GetAddrInfoW (ws2_32.dll)
GetAddrInfoExW (ws2_32.dll)
DnsQuery_W (Dnsapi.dll)
PR_Write (nspr4.dll or nss3.dll)
SHGetFolderPathW (Shell32.dll)
NtResumeThread (ntdll.dll)
DllEntryPoint (msvcrt.dll)
HttpSendRequestW (wininet.dll)
function from (chrome.dll)
NtTerminateProcess (ntdll.dll)
NtTerminateThread (ntdll.dll)
NtUnmapViewOfSection (ntdll.dll)
NtAllocateVirtualMemory (ntdll.dll)
NtWriteVirtualMemory (ntdll.dll)
NtCreateFile (ntdll.dll)
NtCreateKey (ntdll.dll)
NtCreateThread (ntdll.dll)
NtDeleteFile (ntdll.dll)
NtDeleteValueKey (ntdll.dll)
NtDeviceIoControlFile (ntdll.dll)
NtEnumerateKey (ntdll.dll)
NtEnumerateValueKey (ntdll.dll)
NtGetContextThread (ntdll.dll)
NtMapViewOfSection (ntdll.dll)
NtOpenDirectoryObject (ntdll.dll)
NtOpenFile (ntdll.dll)
NtOpenKey (ntdll.dll)
NtOpenProcess (ntdll.dll)
NtOpenThread (ntdll.dll)
NtProtectVirtualMemory (ntdll.dll)
NtPulseEvent (ntdll.dll)
NtQueryDirectoryFile (ntdll.dll)
NtQuerySystemInformation (ntdll.dll)
NtQueryValueKey (ntdll.dll)
NtQueueApcThread (ntdll.dll)
NtResumeThread (ntdll.dll)
NtSetContextThread (ntdll.dll)
NtSetEvent (ntdll.dll)
NtSetInformationFile (ntdll.dll)
NtSetInformationProcess (ntdll.dll)
NtSetValueKey (ntdll.dll)
NtSuspendProcess (ntdll.dll)
NtSuspendThread (ntdll.dll)


システム上で自身の存在を隠します。

検出されないようにするため、一部のセキュリティーソフトウェアの動作に干渉します。

次のレジストリーキーにあるさまざまな情報を保持します。

[HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\CLSID\{%guid%}\12940313]


次のレジストリーエントリーを登録する場合があります。

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\%programname%]
"Debugger" = "%variable1%_.exe"
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\DragonUpdater]
"Start" = 4
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer]
"TaskbarNoNotification" = 1
"HideSCAHealth" = 1
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\WindowsBackup]
"DisableMonitoring" = 1
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\JavaSoft\Java Plug-in\%javaversion%]
"UseJava2IExplorer" = 0
[HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Adobe\Acrobat Reader\10.0\Privileged]
"bProtectedMode" = 1
[HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Adobe\Acrobat Reader\11.0\Privileged]
"bProtectedMode" = 1
[HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List]
"%variable2%" = "%variable2%:*:Enabled"


%variable1-2%には可変の文字列が入ります。

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